前回の記事では、
FIREが家族・子ども・価値観に与える影響
について整理した。
気づいた人もいると思うけれど、このシリーズではずっと
「お金の話」だけでFIREを語らない ことを意識して書いてきた。
そしてここで、一度立ち止まりたい。
結局、FIREってどう考えればいいの?
今日は、ここまでのシリーズを
一枚の地図として整理し直す「ハブ回」 にする。
結論
FIREは「お金の話」だけではなく、
人生・家族・メンタル・選択肢をまとめて設計するプロジェクト。
これまでのFIREロードマップを俯瞰する
① FIREの「考え方」を整えるパート
シリーズ序盤では、あえて数字やテクニックの前に、
そもそもFIREって何?
どういう意味がある?
という「思想・概念の整理」に時間を使った。
- FIREは“早期退職ごっこ”の話ではない
- 人生の自由度を取り戻す話
- 「働かない」ではなく「選べる」人生
- 夢物語でも、万能の正解でもない
ここが腹落ちしていないと、そのあとの話が
ただの「お金を節約するテクニックの話」で終わってしまう。
② 「数字」と「設計」を理解するパート
次のパートでは、ようやく数字と設計の話に入っていった。
- 生活費を「現実的に」把握する
- 4%ルールの意味
- 投資の役割と限界
- 「貯金だけでFIREは現実的でない」理由
- 収入アップ × 支出最適化という両輪
- 投資=攻めではなく「守るための仕組み」でもあること
ここで少しずつ、
「根性や努力」ではなく、「設計」で戦う。
という考え方に近づいていった。
③ FIREの「メンタル」を扱うパート
そのあと、一気に“人間の話”になった。
- FIREは長期戦 → 折れやすい
- モチベーションが消える瞬間がある
- 株価の上下に心を持っていかれる
- ゴールが遠く、現実感が薄れてくる
だからこそ、
- 続けるための習慣
- 折れないための考え方
をまとめてきた。
FIREは「知識」だけでは進めない。
メンタルの設計もセットで必要になる。
④ 「周囲・社会・家族」との関係を整理するパート
さらにFIREが現実味を帯びてくると、話は自分だけで完結しなくなる。
- 周囲の批判・違和感
- 世間体との距離感
- 家族との価値観のズレ
- 配偶者の理解・本音
- 子どもへの影響
ここはかなり本質的な部分だと思う。
FIREは「孤独な挑戦」ではなく、
多くの場合、家族を巻き込む“共同プロジェクト”になる。
ここまで来てようやく、
「FIREって“人生の設計”そのものなんだな」
という全体像が見えてくる。
FIREシリーズ前半で伝えたかったこと
まとめると、前半で僕がいちばん伝えたかったのはこれだ。
- FIREは「節約術」ではない
- FIREは「投資テクニック競争」でもない
- FIREは「働かないゲーム」でもない
僕の中でFIREは、
「自分たちの人生を、ちゃんと設計し直すこと」
だと思っている。
そこには、お金だけじゃなくて、
- お金
- 働き方
- 家族との時間
- 心の状態
- 価値観
- 未来の揺らぎ・不確実性
こういったものが全部セットで入ってくる。
僕の感覚
僕の感覚では、FIREの本質は「逃げる」ことではなく、
“選べるようになる”こと。
例えば──
- 無理に働かなくてもいい
- でも、働きたければ働いてもいい
- 家族と時間を取ってもいい
- 夢や挑戦に時間を使ってもいい
- もっと静かに、穏やかに暮らしてもいい
そういう、
「安心して選べる人生」
これが僕にとってのFIREのゴールに近い。
まとめ
- FIREはお金の話だけではない
- 「人生の再設計」そのもの
- 設計 × メンタル × 家族 × 自由をまとめて考えるプロジェクト
- ここまでで、FIREの“土台”はほぼ完成している
このシリーズ前半(第1〜20回)で、
- 思想・考え方
- お金と設計
- メンタル
- 家族・社会との関係
というFIREのベース部分は、ひと通りひと周りできたかなと思う。
次回予告(第21回から後半戦へ)
ここからシリーズは、いよいよ 後半戦 に入る。
次回からは、
「より実践寄りのFIREテクニック編」
として、
- 具体的な家計設計
- 投資配分
- リスク管理
- 実務的な工夫
など、「どう動くか?」の部分に少しずつ入っていく予定。
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