奨学金を630万円借りて私立大学に通った男のリアルな返済生活

悪名高き日本の奨学金制度。返済義務のある貸与型が多いため、実質的には借金であり、奨学金によって進学の機会が与えられるのと同時に、破産のリスクも増やしています。

そんな中、僕は630万円を借りて大学に通い、社会人になってから苦しい返済生活を送っています。今回は返済生活のリアルをお伝えしたいと思います。

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目次

奨学金が必要になった理由

家が裕福でない

当然ですが、僕の家は貧乏とまでは言えませんが、裕福な家庭ではありませんでした。農家で収入が低かったので、服もおさがりや貰いものばっかり、自転車もどこかからダッサイのを貰ってきて、自前で銀のスプレーを吹き付けたものを使っていました。子供のころはほかの家の子がマウンテンバイクを買ってもらったりしているのを見てうらやましかったですね。

さらに兄弟も多く、兄や姉も大学に通っていたためみんな奨学金を借りていました。ですので、大学に通うのであれば奨学金を借りて通うのが当然、という環境でした。

私大・自宅外通学

僕は地元の長崎を出て、都内の私立大学に通いました。本当は国立大学に入りたかったのですが、一浪した上に二度目の受験にも失敗し、私立大学にはいることになりました。

私立大は当然のことながら学費も高く、都内のため生活費も高いです。

全国大学生活協同組合連合会と文部科学省の調査をもとにした試算によると、
「1都3県の私立大学で自宅外通学」の場合、学費と生活費の合計は平均1,200万円になるそうです。

ちなみに「国立大学で自宅通学」の場合は600万円弱で済むそうです。

大学費用、私大・自宅外なら1200万円 支出時期を把握|マネー研究所|NIKKEI STYLE

この結果、大学の学費は親が出してくれましたが、生活費はすべて奨学金から賄うことになりました。

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リアルな貸与額公開

日本学生支援機構

僕は日本学生支援機構と県が管理している奨学金の2つを借りていました。

日本学生支援機構は、奨学金の貸与事業や、留学生に対する奨学金の給付事業や学生生活調査などの学生支援事業を実施する機関です。

日本人には奨学金の貸し出し元として有名ですね。

一種と二種

日本学生支援機構の奨学金は主に貸与型です。つまり、返済義務が生じない給付型と違い、就職した後に返還する義務が生じます。これが、実質的に借金であるといわれる所以ですね。

その貸与型の中でも第一種奨学金と呼ばれる無利息の奨学金と、第二種奨学金と呼ばれる利息付の奨学金があります。

第一種は第二種に比べて、成績状況や家庭の経済状況の審査が厳しくなっています。

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金額公開

ここで僕が借りた金額の内訳を公開します。

◆日本学生支援機構

第一種:64,000円×12か月×4年=3,072,000円

第二種:50,000円×12か月×4年=2,600,000円

◆県の奨学金

18,000円×12か月×3年=648,000円

■合計:6,320,000円

うーむ、改めてすごい額です…。

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返済生活

返済プラン

僕は一種、二種ともに240回(20年)での返済プランを組んでいます。

また、県の奨学金は120回(10年)での返済プランです。

どちらもほぼ限度期間マックスにしています。

僕は大学を卒業したのが24歳で、就職した年の10月からの返済開始でしたので、45歳まで返済が継続することになります。

月々の返済額

第一種 :12,800円/月

第二種 :11,566円/月(利子込み)

県奨学金:5,400円/月

———————————————–

合計  :29,766円/月

となります。

生活感

毎月借金の返済で3万円が飛んでいくので、生活感としてはかなりの負担です。

同じ会社の同期と比べても毎月3万ずつ可処分所得が違うので、3年で100万円ほどの貯金額の差が出てきます。

幸い僕はそれなりに昇給額が確保されている会社に入れましたので、年々負担感は薄れていますが、今後結婚生活を進める中で子供ができた場合や病気になった場合など、非常に不安が残ります。

あまり返済時の月々の返済額を意識せずに借りる方が奨学金貧乏に陥るパターンが多いようですので、将来の自分の収入額を考えて、無理のない範囲での奨学金申請をすることがないようにしたいですね。

リアルな返済生活について、上記をご参考に考えてみてはいかがでしょうか。

ぴかけん
夫婦でメーカー勤務。Tier1工場⇒Tier1本社への転職経験有り。
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