前回の記事では、
税金と社会保険/完全リタイア・セミリタイア・ゆるく働くパターン
について整理した。
ここまで来ると、こんな疑問が出てくる人も多いと思う。
もう働かなくてもいいはずなのに、
それでも働く意味ってあるの?
FIRE界隈では、
- 「一切働かない」が正義
- 「むしろ好きな仕事は続けた方がいい」
みたいに、意見が割れがちだ。
今日は、
- FIRE後に「なぜ働くのか?」
- 逆に「働かないとどうなるのか?」
- 自分なりの“ちょうどいい仕事観”の決め方
を整理していく。
結論:FIRE後の仕事は「生きるため」ではなく「生き方の一部」
お金のため“だけ”に働かなくていい。
でも「働くこと」から完全に離れる必要もない。
自分の人生にとっての“ちょうどいい距離感”を決めておく。
これが、FIRE後の仕事観のコアになる。
FIRE後の「仕事スタイル」ざっくり3パターン
① 完全ノーワーク型
- 一切働かない
- 収入は資産運用のみ
- 趣味・家族・自分時間だけで構成
向いているのは、
- すでに趣味ややりたいことが濃い人
- 社会とのつながりを別ルートで持てる人
② ちょっとワーク型(セミリタイア)
- 週2〜3日だけ働く
- 好きな仕事だけ受ける
- 「生活費の一部+社会との接点」のイメージ
いちばん現実的で、メンタルもお金も安定しやすいゾーン。
③ ライフワーク型
- お金より「やりがい・意味」に寄せる
- 収入はそこそこでもOK
- 「これは続けていたい」という仕事を軸にする
FIRE後、ここに落ち着く人も多い。
「まったく働かない」ときに起こりがちなこと
完全ノーワークにすると、いいこともある一方で、
こんな変化が起きやすい。
- 時間はあるけど、日々のメリハリが薄れる
- 「自分は何者なのか?」問題が顔を出す
- 社会との接点が減って、孤立感を覚える人もいる
暇がつらいというより、
「役割が見えない状態」がつらいケースが多い。
もちろん、完全リタイアが最高に合う人もいる。
ただ、
本当に完全ノーワークが合うタイプか?
は、一度冷静に考えておいた方がいい。
FIRE後、「働く」を再定義しておく
FIRE後のキーワードは、
「働かない or 働く」ではなく、
“働き方を選ぶ”
という発想。
そこで、あらかじめこんなふうに再定義しておくと楽になる。
✔ 働く=お金+○○
- お金 + 人とのつながり
- お金 + 成長
- お金 + 誰かの役に立てる感覚
- お金 + 生活リズム
この「+○○」の部分は人によって違う。
自分なりの“働く意味”を言葉にしてみる
おすすめなのは、ノートやメモに一度書き出してみること。
- なぜ、FIRE後も働く(/働かない)のか?
- 働くことで、何を守りたい/得たいのか?
たとえば、
- 生活費の一部をカバーして精神的な安心がほしい
- 社会とのつながりを維持したい
- 完全に仕事ゼロだと逆に不安だから
- 自分の経験を誰かの役に立てたい
この「自分なりの答え」があるだけで、
FIRE後に迷子になりにくくなる。
働き方を決めるためのチェックリスト
FIRE後の働き方を決めるときの、ざっくりチェックポイント。
- 週何日までなら「ちょうどいい」と感じるか?
- どんな仕事ならストレスより楽しさが上回りそうか?
- 家族時間・自分時間とのバランスはどう取りたいか?
- お金以外に、その仕事から何を得たいか?
「お金」「時間」「心」の3つが、
過度に削られていないか?
ここを定期的に見直すだけでも、
FIRE後の働き方はかなり整っていく。
僕の感覚
FIRE後の仕事は「生きるための義務」から、
人生をちょっと豊かにするスパイスに変わるイメージ。
がっつり稼ぐ必要はない。
でも、完全にゼロにしなくてもいい。
その中間に、自分なりの“ちょうどいい”がある。
このグラデーションを許せる人ほど、
FIRE後の満足度は高くなりやすいと思っている。
まとめ
- FIRE後の仕事は「生きるため」ではなく「生き方の一部」
- 完全ノーワーク/ちょっとワーク/ライフワーク、どれもアリ
- まったく働かないと「役割の空白」がつらくなる人もいる
- 「働く=お金+○○」を自分なりに再定義しておく
- 働き方は「お金・時間・心」が過度に削られない形を目指す
次回は、「FIRE後の1日の過ごし方・時間設計」をテーマに、
タイムテーブル例や、家族時間/一人時間のバランスについて具体的に整理していく予定。
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