前回の記事では、
FIRE計画は「一度作ったら終わり」ではなく、
年1回くらいの“定期点検”でアップデートしていく
という話をした。
ここまで来ると、もう1つ現実的な悩みが出てくる。
それが、
情報が多すぎて、逆に疲れてくる問題。
この記事では、
FIRE情報に振り回されないための“情報ダイエット術”を整理する。
結論:情報は「増やす」より「絞る」が正解
先に自分の軸を決めて、
情報源を絞り、見るタイミングにルールをつくる。
それだけで、焦り・不安・比較地獄からかなり抜けやすくなる。
なぜFIRE情報は疲れやすいのか?
① 成功例バイアスが強い
- 20代で◯◯万円達成
- 30代フルFIRE
- 年収◯◯◯◯万でセミリタイア
うまくいった話ほど目につきやすく、「みんな順調」に見えてしまう。
② 更新頻度が高すぎる
日々の含み益・含み損、今日の相場の一喜一憂……。
「見ても今日の自分の行動は変わらない情報」を浴び続けていることが多い。
③ 他人のスピードと比べてしまう
資産額・年齢・進捗を見ては、
自分は遅い。
自分はダメだ。
と、勝手にダメージを受けてしまう。
情報に振り回されている“サイン”
- 資産額や株価を1日に何度も確認してしまう
- SNSを見たあと、焦りやモヤモヤが残る
- 人の方法を見るたびに、自分の戦略を変えたくなる
- 情報ばかり増えて、行動はあまり変わっていない
情報が「行動の燃料」ならOK。
「不安の燃料」になっているなら、危険信号。
情報ダイエットの基本方針3つ
① 「軸 → 情報」の順番にする
先に、自分なりのFIREの軸を決めておく。
- 目標時期と目標金額
- メインで使う投資商品
- 毎月の積立額
- 「これくらいあれば幸せ」という生活費のイメージ
そのうえで、情報は「参考資料」として扱う。
② 情報源(チャネル)を絞る
- SNSのFIRE・投資アカウントは3〜5つに絞る
- YouTubeは2〜3チャンネルに絞る
- 本当に読みたいブログ・メルマガだけ残す
自分の軸と近い人だけ追うだけで十分。
③ 見るタイミング・頻度を決める
- SNSチェックは1日◯回まで
- 相場チェックは週1回 or 月1回
- 寝る前には見ない、などのマイルールをつくる
「いつでも見られる」は、だいたい「ずっと見てしまう」に変わる。
具体的な“情報ダイエット”テクニック
① フォロー整理・ミュートの徹底
- 見るたびに落ち込むアカウント
- 煽りが強くて疲れるアカウント
- いまの自分には関係ない手法を連発するアカウント
このあたりは、一度ミュート or アンフォローしてしまっていい。
② 「今日の行動に関係ない情報」は流す
情報を見たときに、
「これは今日の自分の行動を変えるか?」と一瞬だけ考える。
- 変えない → その場で忘れてOK
- 変える → メモして具体的なアクションに落とす
③ 自分用の「FIREメモ」を1枚つくる
- 目標金額・目標時期
- 積立商品と金額
- 資産配分
- 見直すタイミング(年1回など)
迷ったときは、必ずこのメモに立ち返る。ここにないことは「すぐやらない」。
④ 投資・資産のチェック頻度を下げる
毎日 → 週1、週1 → 月1、と段階的に頻度を落としていく。
見ない時間が、そのまま心の余裕になる。
比較から距離をとる考え方
他人の資産額・年齢・スピードは、その人の「背景セット」で成り立っている数字。
- 同じ条件の人はほぼ存在しない
- 参考にするのは「数字」より「考え方」
- ゴールの形もスピードも、人それぞれでいい
自分のレーンを走るために、「他人のレーン」を見過ぎない工夫が必要だ。
僕の感覚
FIREの“情報戦”は、
情報量ではなく「どれだけ静かな頭で、自分の設計を続けられるか」勝負。
情報に酔って何も変わらない1年と、
情報を絞って淡々と積立と生活設計を続けた1年。
10年後に効いてくるのは、ほぼ確実に後者だと思っている。
まとめ
- FIRE情報は「成功例バイアス」と「更新頻度の高さ」で疲れやすい
- 焦り・不安・比較が増えてきたら“情報ダイエット”のタイミング
- 軸 → 情報、チャネルを絞る、見るタイミングを決める、が基本方針
- フォロー整理・チェック頻度のルール化・自分用FIREメモが実務的に効く
- 比較しすぎない。参考にするのは「数字」ではなく「考え方」
- 静かな頭で、自分のペースを守れる人が長期戦に強い
次回は、「他人のペースと比べないFIRE」をテーマに、
自分のレーンを守るための考え方や、進捗が遅く感じるときのメンタル整理をしていく予定。
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