前回の記事では、固定費を下げるとFIREは一気に近づく、という話をした。
月1万円下げるだけで、FIREに必要な資産が300万円減る。
これを見て、こう思った人もいるはず。
じゃあ、収入を上げたらもっと早いんじゃない?
結論から言うと、その通り。
ただし、収入アップは固定費削減ほど単純ではない。
この記事では、
- 収入アップがFIREにどう効くのか
- なぜ「年収アップ=即FIRE」にならないのか
- 現実的に狙うべき収入アップの形
を、数字ベースで整理する。
目次
結論:収入アップは「使い方」で効き方が変わる
収入アップは、
そのまま使うと効かない。
全部貯めると一気に効く。
FIRE目線では、収入アップ=生活レベルアップになった瞬間、効果は消える。
なぜ収入アップは固定費ほど効かないのか
- 税金・社会保険で削られる
- 生活水準が上がりやすい
- 心理的に使いやすい
たとえば年収が50万円上がっても、
手取り増:30〜35万円前後
その一部を使ってしまうと、FIRE的な効果はかなり薄れる。
数字で見る:収入アップのFIREインパクト
ケース① 年収+50万円(全額投資)
手取り増:30万円
→ 全額投資
→ FIRE資産:+30万円 / 年
20年続けば600万円。悪くはないが、即効性は高くない。
ケース② 年収+50万円(半分使う)
投資:15万円
消費:15万円
FIRE的には、ほぼ現状維持。
収入アップが真価を発揮する瞬間
それでも収入アップが重要な理由は、
固定費削減と組み合わさったとき
にある。
- 固定費で生活コストを下げる
- 収入アップ分は全額投資
この状態になると、FIREは一気に現実になる。
収入アップの3つの現実的ルート
① 転職(即効性が高い)
- 年収+50〜150万円も現実的
- 環境・ストレスリスクあり
② 副業(FIREとの相性が良い)
- 最初は月1〜3万円で十分
- 継続できるかがすべて
③ スキルアップ(遅いが強い)
- 資格・専門スキル
- 経験の市場価値化
やってはいけない収入アップ
- 激務で心身を壊す
- 浪費が増える
- 生活レベルが上がって戻れなくなる
収入アップのために、
FIREから遠ざかるのは本末転倒
僕の考え
僕自身は、
- 固定費は先に下げる
- 収入アップ分は「なかったもの」扱い
- 余剰分は淡々と投資
というスタンスでやってきた。
「稼ぐ」より「逃がさない」方が、FIRE的にはずっと楽だった。
まとめ:収入アップは「使わなければ」武器になる
- 収入アップは魔法ではない
- 効かせるには「使わない」ことが前提
- 固定費削減と組み合わせると最強
- 無理のない形が長期的に勝つ
次回は、「投資はFIREにどこまで必要なのか?」をテーマに、投資の役割を整理していく予定。
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