前回の記事では、FIREに必要な金額を「自分仕様」で計算するために、生活費を3つに分けて考える、という話をした。
- 生きるために必要な支出
- 生活を快適にする支出
- あったら嬉しい支出
で、ここまでやると、次に必ず出てくる疑問がある。
で、どこを削れば一番効くの?
結論から言うと、答えはかなりハッキリしている。
固定費だ。
この記事では、
- なぜ固定費がFIREにここまで効くのか
- 固定費を下げると、数字上どれだけFIREが近づくのか
- 生活満足度を落とさずに削れるポイント
を、できるだけ具体的に書いていく。
結論:固定費は「一度下げると一生効く」
いきなり結論を書くと、固定費削減の強さはこれ。
一度下げると、
毎年・一生・FIRE後まで
ずっと効き続ける
節約というと、
- 毎回我慢する
- 生活がつらくなる
というイメージを持つ人も多いが、
固定費はその逆だ。
なぜ固定費がここまで効くのか?
理由はシンプル。
- 毎月ほぼ自動で出ていく
- 意識しなくても発生する
- 年単位で見ると金額が大きい
たとえば、月1万円の固定費。
月1万円 × 12ヶ月 = 年12万円
年12万円 × 25 = FIRE必要資産300万円分
たった1万円下げるだけで、
FIREに必要な資産が300万円減る。
この感覚を掴めるかどうかで、FIREの難易度はかなり変わる。
固定費削減インパクトを数字で見る
| 月の固定費削減 | 年間削減額 | FIRE必要資産減少額 |
|---|---|---|
| 5,000円 | 6万円 | 150万円 |
| 10,000円 | 12万円 | 300万円 |
| 20,000円 | 24万円 | 600万円 |
| 30,000円 | 36万円 | 900万円 |
「月3万円削る」=「FIRE目標が900万円近づく」。
こうやって数字で見ると、固定費の破壊力がよく分かる。
固定費① 住居費(最重要)
固定費の王様は、間違いなく住居費。
- 家賃
- 住宅ローン
- 管理費・修繕積立金
ここをどう設計するかで、人生の難易度が変わる。
たとえば、
家賃12万円 → 9万円
月3万円削減
これだけで、
年36万円 → FIRE資産900万円分
になる。
固定費② 通信費(効果の割に痛くない)
次に効くのが通信費。
- スマホ
- 自宅インターネット
ここは、生活満足度をほぼ落とさず削れる代表例。
- 大手キャリア → 格安SIM
- 不要なオプション解約
で、月5,000〜10,000円は割と現実的だ。
固定費③ 保険(削りすぎ注意ゾーン)
保険も固定費だが、ここは注意が必要。
- 生命保険
- 医療保険
- がん保険
「全部いらない」と切るのではなく、
- 本当に必要なリスクだけ残す
- 公的保障(高額療養費制度など)を前提に考える
という整理が重要。
削ってはいけない固定費もある
ここはかなり大事。
- 健康を壊すレベルの削減
- 家族の安心を壊す削減
- 常にストレスが溜まる削減
これはFIREに逆効果。
FIREは「楽になるため」の手段であって、
苦しむためのゲームじゃない
僕の実感
僕自身、固定費を見直して一番驚いたのは、
思ったより生活の質が落ちなかった
ということ。
むしろ、
- 無駄な支出が減った
- お金の不安が減った
- 選択肢が増えた
というプラスの方が大きかった。
具体的にやったこととしては、
- 都心にこだわらず郊外に自宅を買う
- 携帯は楽天モバイルに変更
- クレジットカードをポイント還元率が高いものに変更
などで、一度やってしまえば作業はもう発生しないので、
生活の手間が増えるわけでないのにお金だけ増えるという感覚。
まとめ:固定費はFIREのブースター
- 固定費は一度下げると一生効く
- 月1万円=FIRE資産300万円分
- 住居・通信・保険が三大ポイント
- 削る基準は「幸福度を落とさないか」
次回は、「収入を上げるとFIREはどう変わるのか?」をテーマに、
- 年収アップの効果
- 副業・転職・スキルアップの現実
- 支出削減とのバランス
を、数字ベースで整理していく予定。
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