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36.FIREしても、なぜ働くのか?──「もう働かなくていいのに働く理由」を言語化しておく

前回の記事では、

税金と社会保険/完全リタイア・セミリタイア・ゆるく働くパターン

について整理した。

ここまで来ると、こんな疑問が出てくる人も多いと思う。

もう働かなくてもいいはずなのに、
それでも働く意味ってあるの?

FIRE界隈では、

  • 「一切働かない」が正義
  • 「むしろ好きな仕事は続けた方がいい」

みたいに、意見が割れがちだ。

今日は、

  • FIRE後に「なぜ働くのか?」
  • 逆に「働かないとどうなるのか?」
  • 自分なりの“ちょうどいい仕事観”の決め方

を整理していく。


目次

結論:FIRE後の仕事は「生きるため」ではなく「生き方の一部」

お金のため“だけ”に働かなくていい。
でも「働くこと」から完全に離れる必要もない。

自分の人生にとっての“ちょうどいい距離感”を決めておく。
これが、FIRE後の仕事観のコアになる。


FIRE後の「仕事スタイル」ざっくり3パターン

① 完全ノーワーク型

  • 一切働かない
  • 収入は資産運用のみ
  • 趣味・家族・自分時間だけで構成

向いているのは、

  • すでに趣味ややりたいことが濃い人
  • 社会とのつながりを別ルートで持てる人

② ちょっとワーク型(セミリタイア)

  • 週2〜3日だけ働く
  • 好きな仕事だけ受ける
  • 「生活費の一部+社会との接点」のイメージ

いちばん現実的で、メンタルもお金も安定しやすいゾーン。

③ ライフワーク型

  • お金より「やりがい・意味」に寄せる
  • 収入はそこそこでもOK
  • 「これは続けていたい」という仕事を軸にする

FIRE後、ここに落ち着く人も多い。


「まったく働かない」ときに起こりがちなこと

完全ノーワークにすると、いいこともある一方で、
こんな変化が起きやすい。

  • 時間はあるけど、日々のメリハリが薄れる
  • 「自分は何者なのか?」問題が顔を出す
  • 社会との接点が減って、孤立感を覚える人もいる

暇がつらいというより、
「役割が見えない状態」がつらいケースが多い。

もちろん、完全リタイアが最高に合う人もいる。
ただ、

本当に完全ノーワークが合うタイプか?
は、一度冷静に考えておいた方がいい。


FIRE後、「働く」を再定義しておく

FIRE後のキーワードは、
「働かない or 働く」ではなく、

“働き方を選ぶ”

という発想。

そこで、あらかじめこんなふうに再定義しておくと楽になる。

✔ 働く=お金+○○

  • お金 + 人とのつながり
  • お金 + 成長
  • お金 + 誰かの役に立てる感覚
  • お金 + 生活リズム

この「+○○」の部分は人によって違う。


自分なりの“働く意味”を言葉にしてみる

おすすめなのは、ノートやメモに一度書き出してみること。

  • なぜ、FIRE後も働く(/働かない)のか?
  • 働くことで、何を守りたい/得たいのか?

たとえば、

  • 生活費の一部をカバーして精神的な安心がほしい
  • 社会とのつながりを維持したい
  • 完全に仕事ゼロだと逆に不安だから
  • 自分の経験を誰かの役に立てたい

この「自分なりの答え」があるだけで、
FIRE後に迷子になりにくくなる。


働き方を決めるためのチェックリスト

FIRE後の働き方を決めるときの、ざっくりチェックポイント。

  • 週何日までなら「ちょうどいい」と感じるか?
  • どんな仕事ならストレスより楽しさが上回りそうか?
  • 家族時間・自分時間とのバランスはどう取りたいか?
  • お金以外に、その仕事から何を得たいか?

「お金」「時間」「心」の3つが、
過度に削られていないか?

ここを定期的に見直すだけでも、
FIRE後の働き方はかなり整っていく。


僕の感覚

FIRE後の仕事は「生きるための義務」から、
人生をちょっと豊かにするスパイスに変わるイメージ。

がっつり稼ぐ必要はない。
でも、完全にゼロにしなくてもいい。
その中間に、自分なりの“ちょうどいい”がある。

このグラデーションを許せる人ほど、
FIRE後の満足度は高くなりやすいと思っている。


まとめ

  • FIRE後の仕事は「生きるため」ではなく「生き方の一部」
  • 完全ノーワーク/ちょっとワーク/ライフワーク、どれもアリ
  • まったく働かないと「役割の空白」がつらくなる人もいる
  • 「働く=お金+○○」を自分なりに再定義しておく
  • 働き方は「お金・時間・心」が過度に削られない形を目指す

次回は、「FIRE後の1日の過ごし方・時間設計」をテーマに、
タイムテーブル例や、家族時間/一人時間のバランスについて具体的に整理していく予定。

本棚
30代子持ち。夫婦でメーカー勤務。転職1回。FIREしたい。アイコンはタワシさん(https://x.com/tawashi3333)に描いていただきました。
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