前回の記事では、
FIRE後の1日の過ごし方と、ゆるいルーティンの作り方
について整理した。
1日の形が少し見えてくると、次に気になってくるのがもっと根っこのテーマだと思う。
この身体とメンタルで、
本当に長いFIRE期間を走り切れるだろうか?
この記事では、FIREと健康をテーマに、
運動・睡眠・メンタル・検診の「ミニマム設計」について整理していく。
結論:FIREは「お金 × 時間 × 健康」の3点セット
どれか1つが大崩れすると、
残り2つの価値も一気に目減りする。
とはいえ、ジム週5・早寝早起き完璧・毎日自炊…みたいな“理想の健康生活”を、
最初から目指す必要はない。
大事なのは、
「これだけは守っておく」という“ミニマム設計”を持つこと。
なぜFIREで「健康」が重要になるのか
① 働いてカバーする選択肢が狭くなる
FIRE後は、医療費や介護費がダイレクトに資産を削る。
健康を崩すと、FIREプランそのものが揺れやすい。
② 時間が増えるぶん「不健康な習慣」が育ちやすい
- ずっと家にいる
- ほとんど動かない
- 夜更かしし放題
時間は、良くも悪くも「習慣を強化するブースター」になる。
③ メンタル不調は「お金・時間」の価値を一気に奪う
- 何をしても楽しくない
- 不安が強すぎて資産を使えない
- 人と会う気力が出ない
この状態では、FIREのメリットをほとんど活かせない。
健康①:運動のミニマム設計
「理想」ではなく、「これだけは」のラインを決めておく。
✔ ミニマム目安(あくまで方向性)
- 週合計:中くらいの強度の運動を150分程度(30分×週5など)
- 毎日:合計6,000〜8,000歩くらいを目安にする
- 座りっぱなし防止:1時間に1回は立ち上がる
✔ FIREならではの運動の入れ方
- 平日昼間の空いている時間帯にウォーキングやジム
- 朝ブロックに「散歩」を固定する
- 買い物や掃除を“運動枠”として意識して増やす
健康②:睡眠リズムのミニマム設計
FIRE後は、睡眠時間とリズムが崩れやすい。
✔ ミニマム目安
- 1日6.5〜7.5時間くらいをターゲットにする
- 起きる時間を先に決めて、寝る時間はそこから逆算
- 平日と休日で起床時間を大きくずらさない
✔ 崩れやすいパターンと対策
- 寝る直前までスマホ → 寝る1時間前は「画面オフ」タイムにする
- 昼寝が長すぎる → 15〜20分程度にとどめる(ソファで軽く)
健康③:食事・検診のミニマム設計
✔ 食事は「完璧」ではなく「崩れすぎ防止」
- 甘い飲み物を常飲しない
- お菓子・ジャンクは「毎日」ではなく「決めた日に楽しむ」
- 野菜かたんぱく質を1品は入れる
FIREの目的は、身体をいじめてまで節約することではなく、
長く動ける身体をキープすること。
✔ 検診・人間ドックのミニマムライン
- 年1回の健康診断を「固定イベント」にする
- 40代以降は、がん検診や血圧・血糖などのチェックも意識
平日の昼間に病院へ行けるのは、FIREならではの強み。
健康④:メンタルのミニマム設計
✔ 「完全に1人」はけっこう危険
- 誰とも話さない日が続く
- ネットの情報だけにさらされる
- 考えがどんどん内向きになる
✔ ミニマムラインの例
- 週に数回は「対面 or 音声」で誰かと会話する
- 相談できる人/場所を事前にリスト化しておく
✔ 「なんとなくツラい」を放置しない
- 睡眠の乱れが続く
- 食欲の極端な変化
- 好きだったことに興味が湧かない
- 朝起きるのが異常にしんどい
こうした状態が2週間以上続くなら、早めに専門家に相談してほしいサイン。
「FIRE健康ミニマム3点セット」を作る
-
運動: 毎日6,000〜8,000歩+軽い筋トレ or ストレッチ。
1時間に1回は立ち上がる。 -
睡眠・生活リズム: 起床時間を固定し、6.5〜7.5時間を目安。
寝る前1時間は画面を見すぎない。 -
検診・メンタル: 年1回の健康診断+必要な検診。
週に数回は誰かと話す予定を入れ、メンタルの黄色信号を自分なりに書き出しておく。
僕の感覚
FIREに本当に効いてくるのは、
「何歳でいくら貯めたか」より、
「何歳まで、どんな状態で生きていられるか」だと思う。
完璧じゃなくていい。
意識高い系にならなくていい。
でも「このラインだけは守る」という“自分ルール”は持っておきたい。
まとめ
- FIREは「お金 × 時間 × 健康」の3点セット
- 健康を崩すと、FIREプランへのダメージが大きい
- 運動・睡眠・食事・検診・メンタルのミニマムラインを決めておくと安心
- 完璧ではなく「これだけは守る」ルールが重要
次回は、「FIREとライフイベント費(教育費・介護・大型支出)」をテーマに、
子どもの教育・親の介護・住宅や車などの大きな支出を、
どうFIRE計画に組み込んでいくかを整理する予定。
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