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55.FIREと副業・小さなビジネス|リスクを抑えつつ「会社の外の収入源」を育てる考え方

前回の記事では、

FIREを前提にキャリアを再設計する方法と、会社との距離感の変え方

について整理した。

その流れで、次に気になってくるのが、
「会社の外に収入源を作るなら、副業や小さなビジネスをどう考えればいいのか?」
というテーマだと思う。

この記事では、

  • FIRE目線での副業・小さなビジネスの扱い方
  • やってはいけない副業パターン
  • リスクを抑えて会社外の収入源を育てるステップ

を整理していく。


目次

結論:副業は「一発逆転」ではなく「会社依存度を下げる保険」

FIRE × 副業は、一発逆転ではなく、
会社依存度を下げるための「ゆるい保険」くらいの温度感がちょうどいい。

やってはいけないのは、

  • 借金してデカく始める
  • 一気に本業レベルまで広げようとする
  • 家族や本業を犠牲にして“気合い副業”を続ける

ポイントは、
① 期待値を低めに設定する(「月3〜5万円でも十分」)
② 小さく・長く続けられる形で始める
③ FIRE戦略の中で「位置づけ」を決めておく
こと。


FIREと副業の「役割」を分けて考える

① FIRE前の副業:加速装置

FIRE前の副業は、ざっくり言うと「加速装置」。

  • 年間の貯蓄・投資額を増やす
  • キャリアの選択肢を増やす
  • 将来の「会社外の軸」を育てる

ただし、
本業+副業+投資勉強+家族+趣味…を全部やろうとすると、燃え尽きやすい。

FIREを早めるために、副業で人生が壊れたら本末転倒。

② FIRE後の副業:ゆるいセーフティネット+ライフワーク

FIRE後の副業は、

  • お金の不安を軽くする「ゆるいセーフティネット」
  • やりたいことに形を与える「ライフワーク」

週◯時間だけ・年間◯◯万円稼げたらOK・それ以上は欲張らなくていい、
くらいの感覚のほうが幸福度は高くなりやすい。


やってはいけない副業・ビジネスのパターン

❌ 借金してデカく始める

  • 開業前から高額な借金
  • 店舗や人件費など固定費バキバキ

これは「FIRE戦略」というより、別ジャンルのチャレンジ。
FIRE目線では、固定費が大きいビジネスモデルは基本的に相性が悪い。

❌ 情報商材・一発逆転系に飛びつく

  • 「これだけで月◯◯万円」
  • 「誰でも簡単に不労所得」

といった世界に全振りすると、メンタルもお金も消耗しやすい。

地味だけど再現性があるものを選ぶほうが、長期戦のFIREと相性がいい。

❌ 本業と家族を犠牲にする“気合い副業”

  • 平日も休日も常に副業
  • 睡眠を削って作業
  • 家族との時間がゼロ

短期的なラストスパートとしてはありでも、
これを前提にした設計は危険。FIREは人生を軽くするためのプロジェクト。


FIRE目線でおすすめの副業・小さなビジネスの条件

条件① 固定費がほぼかからない

  • すでに持っているPC・スマホで完結
  • 追加の家賃・店舗費用が不要
  • サブスクは最小限

固定費が低いほど、精神的な自由度も上がる。

条件② 時間のコントロールがしやすい

  • 週◯時間まで、と決めやすい
  • 繁忙期・閑散期の調整がしやすい
  • 「今日は休む」を自分で選べる

カレンダーを他人に完全に握られる副業より、
自分のペースで調整できる仕事のほうがFIREとは噛み合いやすい。

条件③ 徐々に伸びていく可能性がある

  • 最初は月数千円〜数万円
  • コツコツ続けると少しずつ伸びる
  • ブログ・コンテンツ・仕組みなどストック型要素があると◎

「一気にドカン」ではなく、
“いつの間にか増えてた”くらいの成長曲線を目指す。


具体的な始め方のステップ

① 目的と期待値を先に言葉にしておく

  • 月いくら稼げたら「成功」とみなすか?
  • どのくらい時間を使えるか?
  • 何年くらいのスパンで育てるか?

例:

まずは月3万円。
時間は週5〜7時間。
3年くらいで月5〜10万円まで行けたら御の字。

期待値を低めに置いておくと、メンタルがかなりラクになる。

② 自分の「資産」になりやすい領域から選ぶ

  • 本業での経験
  • 趣味・得意なこと
  • 人より少し詳しい分野

そこから、

  • 発信(ブログ・SNS・note など)
  • コンテンツ(電子書籍・教材・テンプレートなど)
  • サービス(コンサル・代行・サポートなど)

へ落とし込んでいくイメージ。
「自分の人生の積み重ねが、そのままビジネスの土台になるか?」という視点が大事。

③ 時間の「上限」を決めてから始める

  • 週◯時間まで
  • 平日は◯時間まで
  • 家族との時間はこの時間帯は死守 など

上限を決めないと、副業が少しずつ生活を侵食しがち。
「これ以上やらない」というラインを決めておくほうが、結果的に続きやすい。

④ お金の管理を「本業と分ける」

  • 副業用の口座を1つ用意する
  • 収入も経費もその口座に集約
  • 利益の使い道(再投資 / FIRE資産に回す / 自分のご褒美)をざっくり決めておく

こうしておくと、
数字で成長が見えやすく、税金面の対応もしやすい。
「ちゃんと進んでいる感」が出て、モチベーションも続きやすい。


僕の感覚

FIRE × 副業のベストポジションは、
生活を支えるメインエンジンではなく、
人生を支えるサブエンジン。

これだけで食べていくぞ!ではなく、
「これがあるから、会社やFIREの選択肢が増えるよね」くらいの距離感。

選択肢を増やすための「小さな力」としての副業・小ビジネスは、
FIREととても相性がいいと思っている。


まとめ

  • FIRE × 副業は「会社依存度を下げるゆるい保険」くらいの温度感で
  • 借金してデカく始める/情報商材系/本業・家族を犠牲にする副業は相性が悪い
  • おすすめ条件:低固定費・時間調整しやすい・徐々に伸びる可能性がある
  • 始め方:目的と期待値を言葉にする → 自分の資産になる領域から選ぶ → 時間の上限を決める → お金の管理を本業と分ける
  • 副業・小ビジネスは「人生のサブエンジン」として育てていくと、FIREとの相性が良い

次回は、「FIREと税金・社会保険の基本」をテーマに、
会社員からセミリタイア・副業・小ビジネスに移るときに押さえておきたいポイントを整理していく予定。

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30代子持ち。夫婦でメーカー勤務。転職1回。FIREしたい。アイコンはタワシさん(https://x.com/tawashi3333)に描いていただきました。
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