前回の記事では、
通貨リスク・為替変動との付き合い方
について整理した。
ここまで来ると、もっと根本的な不安が出てくると思う。
もしFIRE計画が大きくズレたら、どうすればいいの…?
支出が思ったより増える。
資産が伸びない。
家族・仕事・健康で人生が変わる。
計画どおりに進む人生なんて、ほぼ存在しない。
FIREも例外じゃない。
この記事では、
「ズレたときに折れないための設計」=非常口設計
を整理していく。
結論:完璧な計画より「修正できる計画」が圧倒的に強い
- シミュレーションはズレる前提でOK
- 想定外は起きる前提でOK
- その代わり、「ズレたときの選択肢」を最初から用意しておく
これだけで、FIRE計画の「折れやすさ」は一気に下がる。
よくある「想定外」のパターン
① 支出が増える
- 生活費が下がらない
- 教育費が重い
- 医療・住宅など大型支出
- 自由時間が増えて使うお金も増える
② 資産が伸びない/減る
- 相場停滞
- 暴落
- インフレで実質価値が削られる
③ 心・家族・生活の問題
- 不安が想像以上に重い
- 家族とのバランスが崩れる
- 働きたくなる/働けなくなる
- 孤独・喪失感
数字だけで崩れるわけじゃない。
「人間の問題」で崩れるケースはかなり多い。
大事なのは「非常口」を持っておくこと
- 数字の非常口
- 生活の非常口
- 心の非常口
この3つが揃うと、FIRE計画は一気に強くなる。
① 数字の非常口
✔ 危険サインを決めておく
- 年間支出が◯%上振れ
- 取り崩し率が◯%超え
- 資産が計画より▲◯%ズレ
「まだ大丈夫」ではなく、
モードを切り替える合図にする。
✔ 修正モード
STEP1:支出を“無理なく”一段落だけ落とす
削りすぎると逆に崩れる。
STEP2:収入サポートの選択肢を出す
- 週1〜2
- 軽い仕事
- 期間限定労働
STEP3:計画そのものを「更新」する
最新の自分に合うFIREにアップデート。
② 生活の非常口
✔ 可変支出を持っておく
- 趣味
- 旅行
- 贅沢費
「減らそうと思えば減らせる家計」は強い。
✔ 住まい・働き方の柔軟性
- 住む場所の選択肢
- 戻れるキャリアの道
“戻れる道”があるだけで、不安は軽くなる。
✔ 人生を固定化しない
フルFIRE → セミリタイアでもいい。
それは「失敗」じゃない。
③ 心の非常口
✔ 揺れてOKという前提
迷っていい。不安でいい。
立て直せばいい。
✔ 相談相手を用意しておく
- 家族
- 友人
- 同じ価値観の人
✔ お金以外の目的を持つ
「生き方」があると、揺れても折れにくい。
僕の感覚
FIREの成功は、
完璧な計画を守れた人より、
ズレても折れずに修正し続けられた人。
揺れても立て直せる設計。
それが本当の意味で強いFIRE。
まとめ
- FIRE計画はズレる前提でいい
- 重要なのは「非常口」と「修正ルート」
- 数字・生活・心の非常口を用意する
次回は、「FIRE後のお金管理をどうシンプルに運用するか?」について、
取り崩し・管理疲れ防止・年次設計を整理する予定。
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