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81.FIRE後の“やりたいことリスト”問題──全部やろうとして疲れたときの考え方と、優先順位のつけ方

前回の記事では、

FIRE後にふと湧いてくる「このままでいいのか?」という不安との付き合い方
10年コンパス × 3年テーマ × 1年の小さな実験で、少しずつ軌道修正していく考え方

について整理した。

長期コンパスが少し見えてくると、こんな悩みが出てくるかもしれない。

やりたいことリストはあるのに、全然進まない。
あれもこれも手をつけて、逆に疲れてしまう。
せっかくFIREしたのに、全然活かせてない気がする…。

今日は、FIRE後の「やりたいことリスト」とどう付き合うかを、
優先順位と「やらないことリスト」という視点で整理していく。


目次

結論:「全部やる」ほど幸せになるわけではない

やりたいことリストは、全部こなすノルマではなく、
テーマごとに少しずつ味わうための「メニュー表」。
今やる/そのうちやる/やらない、と仕分けることで、満足度もエネルギーも保ちやすくなる。


「やりたいことリスト」のよくある落とし穴

① リストが「ワクワク」から「ノルマ」に変わる

FIRE前に書いた“やりたいことリスト”は、最初はワクワクで埋まっている。

  • 世界一周をしてみたい
  • 語学をやり直したい
  • 資格やスキルを身につけたい
  • 家族でゆっくり旅したい
  • 小さなビジネスをやってみたい

それがFIRE後しばらくすると、

全然進んでない…
あれもまだ、これもまだ…

と、自分を責める材料になりやすい。

②「全部やる前提」になると、時間の有限さに押しつぶされる

リストが増えるほど、体力や年齢、家族の予定、お金のバランスなどを考えたときに、
「本当に全部やるのは無理では…?」と薄々気づき始める。

それでも、

全部やらなきゃ、FIREを活かせていない

と感じてしまうと、「可能性」だったはずのリストが、「義務」のリストに変わってしまう。

③ 他人のリストと比べてしまう

SNSやブログには、

  • FIRE後に〇か国旅した
  • FIRE後に〇個の資格を取った
  • FIRE後に〇本の本を書いた

など、“成果の強いエピソード”が並びやすい。
そこに自分のリストを重ねてしまうと、

自分、全然やれてないな…

という自己否定につながりやすい。


リスト発想から「テーマ発想」に変える

① リストは「全部やる前提」じゃなくていい

まず前提として、

やりたいことリストは「人生のメニュー表」であって、
完食が義務のコース料理ではない。

と捉え直した方が楽になる。

  • 気が変わったら、やめていい
  • 優先順位が変わったら、後回しでいい
  • 一生やらない項目があっても、それはそれで普通

② テーマごとに“束ねて”みる

バラバラのリストを眺めると疲れやすいので、ざっくりテーマ分けしてみる。

  • 家族・子ども関連
  • 旅・体験
  • 学び・スキル
  • 健康・体づくり
  • 創作・発信・ビジネス
  • 人とのつながり

そのうえで、

この数年は、このテーマを少し厚めにやろう

と決めるだけでも、「全部やらなきゃ」感はかなり薄まる。

③ 「リスト消化」ではなく「テーマの満足度」を見る

例えば、

  • 旅:行った場所の数ではなく、「行きたいタイプの旅を何度か味わえたか?」を見る
  • 学び:資格の数ではなく、「日常で活かせるレベルまで触れたか?」を見る
  • 家族:イベントの数ではなく、「一緒に過ごした時間の質」を振り返る

こなした数より、「テーマの満足度」で振り返る方が、FIREとは相性がいい。


リストを3つに仕分けるミニワーク

紙やノートを1枚用意して、やりたいことを書き出してから、次の3つに分けてみる。

① 「今やるゾーン」

  • これから1〜3年で優先的に時間とお金を使いたいもの
  • 長く続けたい習慣やテーマ

目安は3〜5個くらいに絞る。
「このゾーンだけは、ちゃんと時間を割く」と決めておく。

② 「そのうちゾーン」

  • やれたら嬉しいけれど、今すぐじゃなくていいもの
  • 子どもが大きくなってから/親の状況が落ち着いてから など、条件つきのもの

ここは「保留」や「候補」の棚。
「今はやらなくていい」と自分に許可を出す場所でもある。

③ 「やらないと決めるゾーン」

少し勇気がいるが、一番効くのがここ。

  • 昔はやりたかったけれど、今はそこまで熱がないもの
  • 実際に少しやってみて「違うな」と感じたもの
  • 他人の価値観に引きずられて入っただけの項目

これらは、「やらない」と明確に決めてリストから外してしまっていい。
やらないと決めた瞬間、その項目が持つ見えないプレッシャーから解放される。


FIRE後の時間設計にどう組み込むか

① 「今やるゾーン」を、週・月の予定に落とす

  • 週単位:今やるゾーンに関する予定を、週に1〜3コカレンダーに入れる
  • 月単位:「今月はこのテーマを少し厚めにやる」と決める

「毎日やる」より、「週・月で確実に少し進める」設計の方が、長く続きやすい。

② 「そのうちゾーン」には期限をつけない

あえて期限を決めず、「いつかやる」を「いつか」のまま置いておく。
年に1回くらい、FIREの定期点検のタイミングで見直せば十分。

無理に期限をつけて追い込みすぎると、FIREのよさ(余白・柔軟さ)を自分で潰してしまう。

③ 「やらないゾーン」は、感謝して手放す

消すのが寂しければ、

これをやりたいと思っていたからこそ、
ここまで頑張ってこられた部分もあった。

と一度だけ感謝してから、そっと手放してもいい。

「全部やる人生」ではなく、「選んだものをちゃんと味わう人生」にシフトしていくイメージ。


僕の感覚

FIRE後の「やりたいことリスト」は、夢のカタログであると同時に、
扱い方を間違えると「自分責めリスト」にもなりうる。

だからこそ、

  • リストを「義務」ではなく「メニュー表」として扱う
  • テーマごとに満足度を見ていく
  • 「やらないと決める」ことで、本当に大事なものに時間を回す

せっかく手に入れた“時間の自由”を、
リスト消化のノルマで埋めてしまうのはもったいない。

「いま、大事にしたいテーマ」を丁寧に味わう方が、
長い目で見ると満足度は高くなりやすいと感じている。


まとめ

  • FIRE後のやりたいことリストは、ワクワクがノルマに変わると苦しくなる
  • 全部やる前提にすると、時間の有限さに押しつぶされやすい
  • リストは「完食コース」ではなく「人生のメニュー表」として扱う
  • テーマごとに束ねて、「そのテーマの満足度」で振り返る
  • リストを「今やる」「そのうち」「やらない」に仕分けすると心が軽くなる
  • 選んだことをちゃんと味わうほうが、FIREの時間とは相性がいい

次回は、「FIRE後も“成長したい自分”と“もう頑張りたくない自分”の間で揺れるとき、どうペースを決めるか」をテーマに、
成長欲と「もう頑張りたくない」気持ちの両立や、
FIRE後にちょうどいい“ゆるい成長戦略”について整理する予定。

本棚
30代子持ち。夫婦でメーカー勤務。転職1回。FIREしたい。アイコンはタワシさん(https://x.com/tawashi3333)に描いていただきました。
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