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82.FIRE後も「成長したい自分」と「もう頑張りたくない自分」の間で揺れるときの、ちょうどいいペースの決め方

前回の記事では、

FIRE後の「やりたいことリスト」がノルマ化してしまう問題と、
リストを「全部やる前提」から「テーマごとに味わうメニュー表」に変える考え方

を整理した。

やりたいことのテーマが少し見えてくると、次のような揺れが出てくるかもしれない。

本当はもっと成長したい、学びたい、チャレンジしたい。
でも、もう頑張るのはしんどい…。
FIREしたのに、また「がむしゃらモード」に戻るのは嫌だ。

この記事では、「成長したい自分」と「もう頑張りたくない自分」の両方を抱えたまま、
FIRE後のちょうどいいペースをどう決めるかを整理していく。


目次

結論:「常に成長モード」でも「何もしないモード」でもなくていい

FIRE後は、回復モード・維持モード・成長モードの3つを行き来しながら、
今の自分の体力とメンタルに合ったギアを選べれば十分。
小さなチャレンジを淡々と積むくらいが、ちょうどいい。


そもそも、なぜ揺れるのか?

① 「成長したい」は、ごく自然な感情

FIREしても、

  • できることが増える喜び
  • 知らなかった世界を知る楽しさ
  • 誰かの役に立てたときの手応え

を求めるのは、ごく自然なことだ。

お金のためじゃなくても、
自分のために学びたい・成長したい。

という欲求が出てくるのは、むしろ健全だと思う。

② 一方で、「もう頑張りたくない」も本音

長年の会社員生活や、育児・介護・責任の重い仕事を経験してきた人ほど、

  • もう締め切りに追われたくない
  • もう評価に怯えたくない
  • もう「足りない自分」を責めたくない

という思いも、同じくらい強い。

成長したい自分と、守りたい自分が、
同時に存在している状態。

どちらかが間違いなのではなく、どちらも大事なサインだ。

③ FIRE前と同じ“頑張り方”をイメージしてしまう

多くの人がハマるのがここ。

  • 成長=歯を食いしばって頑張ること
  • 学び=時間もお金も全力で注ぎ込むこと
  • チャレンジ=リスクを背負ってアクセル全開

という「会社員モードの成長イメージ」のまま、FIRE後も考えてしまう。

その結果、

  • そこまでして頑張りたくない → 何もしない
  • せっかくFIREしたのに頑張ってない → 自己嫌悪

のどちらかに振れやすくなる。


3つのモードで考える「成長ペース」

常に成長モードでいる必要はない。
今の自分がどのモードにいるかを、意識的に選べればそれで十分だ。

① 回復モード(エネルギーを貯めるフェーズ)

  • 心身ともに疲れているとき
  • 退職・引っ越し・出産など、大きな変化が続いたあと
  • 「新しいことを始める気力が出ない」時期

このモードの仕事は、

  • よく寝る
  • ぼーっとする時間を増やす
  • 身体を整える(散歩・ストレッチなど)
  • やることリストを「減らす」

何もしていないのではなく、
次のフェーズのために「回復している」。

② 維持モード(今の暮らしを安定させるフェーズ)

  • 生活リズムがだいたい整っている
  • 体力もメンタルも、そこそこ安定している
  • 無理なく続けられる習慣をキープしたい

このモードでは、

  • すでにある習慣(運動・読書・趣味など)を淡々と続ける
  • 新しいことは「週に1つ小さな試し」をする程度
  • 無理に大きなチャレンジは入れない

「キープする」で十分合格。
ここがベースキャンプ。

③ 成長モード(ギアを一段だけ上げるフェーズ)

  • 新しいことにチャレンジしたい気分
  • 体力もメンタルも、比較的安定している
  • 1つのテーマに少し集中して取り組んでみたい

このモードでは、

  • テーマを「1つ」に絞る(例:英語/ブログ/運動など)
  • 期間は「3か月〜半年」くらいに限定する
  • 毎日ではなく「週◯コマだけ」時間を確保する

一生全力ではなく、
「ちょっとだけギアを上げる」くらいがちょうどいい。


自分の“今のモード”を知るミニチェック

紙やメモアプリに、次の3つを書いてみる。

  1. 体力:0〜10点で言うと、今どれくらい元気?
  2. メンタル:朝起きたときの「今日もやるか」の感覚は何点?
  3. 好奇心:新しいことに手を出したい気持ちはどれくらい?

大ざっぱでOK。

  • 体力・メンタルともに5点未満 → 回復モード
  • 5〜7点くらい → 維持モード
  • 7点以上で好奇心も高い → 成長モード

モードがわかれば、「今の自分には、このくらいが適量だな」が見えやすくなる。


FIRE後にちょうどいい“ゆるい成長戦略”

① 成長テーマは「同時に1つだけ」にする

英語も、資格も、ブログも、筋トレも…と一度に増やしすぎると、
あっという間に「会社員時代の多忙モード」に逆戻りする。

成長モードに入るときは、「1テーマだけ」に絞る。

  • 例:今期(3〜6か月)は「英語」をメインにする
  • 例:今年前半は「体を整える」、後半は「文章を書く」

② 週の中で「成長枠」を決める

「毎日1時間やるぞ」より、「週のコマ数」で決めた方がFIREとは相性が良い。

  • 週2〜3コマだけ、成長テーマの時間を確保する
  • 例:火・木の午前中1時間ずつ/土曜の朝だけ2時間 など

それ以外の時間は、「成長してなくてOK」にしてしまう。
このくらい緩くした方が、長い目で見ると続きやすい。

③ チャレンジは「小さく・短く」刻む

がっつりやろうとすると、「もう頑張りたくない自分」が全力でブレーキを踏む。

  • 1回15〜30分
  • 1ステップは「これだけやればOK」という小ささ
  • 1〜2週間で終わるミニゴール

このくらい小さく刻むと、

これくらいなら、やってもいいか。

と、守りたい自分も納得しやすい。

④ 「頑張りたくない自分」にも役割を与える

「もう頑張りたくない」という声は、単なる怠けではなく、

  • オーバーワークのサイン
  • 無理なペースへの警告
  • 自分を守ろうとしてくれているブレーキ

でもある。

止めようとしてくれてありがとう。
じゃあ、このくらいのペースで試してみるね。

というふうに、内側の声と“交渉”するイメージで付き合っていく。


僕の感覚

FIRE後の成長は、会社員時代のような「アクセル全開の成長」とは別物として捉えた方がしっくりくる。

歯を食いしばる時間を減らし、小さな好奇心をつないでいく。
「今日は進んでない日」があってもOKにする。

このくらい“ゆるい成長戦略”の方が、時間の自由を手に入れたFIREとは相性がいい。

成長したい自分も、もう頑張りたくない自分も、
どちらもちゃんと抱えたまま進めるペース。
その「ちょうどよさ」を探すこと自体が、FIRE後の一つの学びだと思う。


まとめ

  • FIRE後も「成長したい自分」と「もう頑張りたくない自分」は同時に存在する
  • どちらかが間違いなのではなく、どちらも大事なサイン
  • 回復モード・維持モード・成長モードの3つを意識して、今のギアを選ぶ
  • 成長テーマは「同時に1つだけ」、週の中で「成長枠」を2〜3コマ決める
  • チャレンジは15〜30分の小さなステップに刻むと続きやすい
  • FIRE後の成長は「全力疾走」ではなく、「ゆるく続くペース」を見つけるゲーム

次回は、「FIRE後の“飽き”やマンネリ感とどう付き合うか」をテーマに、
どんな暮らしにもやってくる「慣れ」との付き合い方や、日常を少しだけ面白くする工夫について整理する予定。

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30代子持ち。夫婦でメーカー勤務。転職1回。FIREしたい。アイコンはタワシさん(https://x.com/tawashi3333)に描いていただきました。
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