前回の記事では、
FIRE後の飽き・マンネリ感と、
「シーズン制」で暮らしを捉え直す考え方
を整理した。
ただ、FIRE後に出てくる感情は「退屈」だけではない。
特に問題はないのに、なんとなく不安。
生活は安定しているのに、落ち着かない。
未来を考えると、理由はないけど怖い。
この記事では、この「なんとなく不安」という言葉にしづらい感情と、どう付き合っていくかを整理していく。
結論:「不安をゼロ」にしなくていい
FIRE後の“なんとなく不安”は、異常でも失敗でもない。
大きな変化を経験した人ほど自然に出てくるもの。
そして大切なのは、
不安をゼロにするのではなく、
「扱えるサイズ」にしていくこと。
FIRE後に“不安”が生まれやすい理由
① 「安心=不安ゼロ」ではない
- 収入の不安が減る
- 時間の不安が減る
- 仕事ストレスが減る
これは間違いなくFIREのメリットだ。
でも同時に、
- 守られている感覚が薄くなる
- 社会に繋がっている感覚が弱くなる
- 未来が「完全に自己責任」になる
ことで、別の種類の不安が生まれる。
会社の不安 → 自由の不安に置き換わるだけ。
というケースも多い。
② 正解の形がなくなる
会社員生活には「レール」がある。
- 朝起きて働く
- 定年まで働く
- 老後に休む
これはある意味、「悩まなくていい人生設計」でもある。
しかしFIRE後は、
- いつ働いてもいい
- 働かなくてもいい
- 住む場所も暮らし方も自由
自由とは、
無限の選択肢から、
全部自分で決め続ける生活。
それが、
- 間違えたくない
- これで本当にいいのか?
という「静かな不安」を生む。
③ 「これ、いつまで続けられる?」問題
FIRE後、多くの人が一度は考える。
- 本当にお金、足りる?
- 世界が大きく変わったら?
- 老後、本当に大丈夫?
計算すれば説明はつく。
でも、
理屈は安心なのに、感情が納得してくれない。
これが、「根拠のない不安」の正体のひとつ。
不安は「悪いもの」じゃない
まず大切なのは、
不安=悪
不安=失敗
と決めつけないこと。
むしろ不安があるから、
- 生活を見直せる
- 健康を意識できる
- 無理をしなくなる
不安は「壊す感情」ではなく、
「守ってくれる感情」でもある。
だから、完全になくそうとすると、かえって苦しくなる。
“なんとなく不安”との付き合い方
① 「名前のつかない不安」に名前をつける
モヤモヤがしんどいのは、
何に対する不安か、自分でも分からないから。
紙・スマホ・ノート、何でもいいので、
いま不安に感じていることを書き出す。
例:
- お金が減っていく未来が怖い
- この生活が正解か分からない
- 老後の自分を想像すると落ち着かない
- 社会から離れすぎたかもしれない
言葉にした瞬間、
「巨大でよく分からない不安」が、
「扱えるサイズの不安」になる。
② 「確認できる不安」と「確認できない不安」に分ける
書き出した不安は、
- 数字や行動で確認できるもの
- 未来が絡んで確定しないもの
に分ける。
✔ 確認できる不安
- 本当にお金足りる? → シミュレーションで確認できる
- 社会保険どうなる? → 調べれば答えが出る
こういう不安は「確認」という行動で弱くなる。
✔ 確認できない不安
- 10年後どうなる?
- 世界が大きく変わったら?
これは100%の安心には到達しない。
完璧な安心より、
「まぁ、なんとかなる設計」を目指す。
③ 「チェックポイント」をつくる
FIREは、
一度決めたら終わり → ではなく、
少しずつ調整していくプロジェクト。
- 年1で資産と生活をチェック
- 不安が強くなる時期は、情報を確認で上書き
- 「これでいい?」を定期的に自分に聞く
こうすると、不安は「今すぐ解決すべき危機」ではなく、
「定期的にメンテナンスする対象」になる。
僕の感覚
FIRE後の「なんとなく不安」は、
人生をちゃんと考えている証拠でもある。
何も考えない人は、不安にもならない。
不安になるのは、「ちゃんと生きたい」から。
不安がある=ダメ ではなく、
不安がある=暮らしを微調整するサイン
くらいでいい。
まとめ
- FIRE後でも「なんとなく不安」は普通に出てくる
- 不安は悪ではなく、守ってくれる感情でもある
- 理屈では安心でも、感情が追いつかないことはある
- 不安は「言葉にする」と扱いやすくなる
- 確認できる不安と、確認できない不安を分ける
- FIREは固定ゴールではなく、「調整し続けるプロジェクト」
次回は、「FIRE後、自由なのに落ち着かない感情」をテーマに、
休めるはずなのに休めない・成果を出さないと不安になる、そんな“心のブレーキ”について整理する予定。
コメント