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85.FIRE後、「自由なのに落ち着かない」——休めない心とどう付き合うか

前回の記事では、

FIRE後の「なんとなく不安」と、
不安をゼロではなく「扱えるサイズ」にする考え方

を整理した。

ただ、FIRE後に出てくるモヤモヤは「不安」だけではない。

時間はあるのに、なぜか落ち着かない。
休んでいいはずなのに、休むとソワソワする。
何もしていないと、自分がダメな人に思えてくる。

この記事では、この「自由なのに落ち着かない感覚」と、
どう付き合っていけばいいのかを整理していく。


目次

結論:「心だけ会社員モード」が残っているだけ

FIRE後に「自由なのに落ち着かない」のは、
心のOSがまだ会社員モードのままだから。

それは欠陥ではなく、
長年しみついた癖を少しずつ緩めていくプロセス。


なぜ「自由なのに落ち着かない」のか?

① 長年の「成果主義モード」が抜けない

会社員生活では、

  • 何かをしている
  • 成果を出している
  • 忙しく動いている

ことが、そのまま安心感につながりやすい。

その感覚のままFIREすると、

今日は何もしていない → 成果がない → 価値がない気がする

という連鎖が無意識に動く。
頭では「もう数字を追いすぎなくていい」と分かっていても、
心はまだ会社仕様のまま、という状態になりやすい。

② 「働いていない=サボっている」という思考の残り香

日本では、

  • 働いている人 → えらい
  • 忙しい人 → 必要とされている
  • 何もしていない人 → なんとなく後ろめたい

という空気が強い。

その中で、平日の昼間にカフェや公園にいると、
自分だけ抜けてしまったような、小さな罪悪感が生まれやすい。

③ 「役に立っていない」感覚への不安

会社員の頃は、嫌でも仕事が降ってきて、
嫌でも誰かの役に立つ場面がある。

FIREすると、頼まれごとが減り、
「誰からも求められていない時間」が増える。

このままで、誰の役にも立っていないんじゃないか?

そんな静かな不安につながることもある。


「落ち着かない自分」を責めない

まず大事なのは、

自由なのに落ち着かない=FIRE失敗
ではない、ということ。

数十年「働くのが普通」という世界で生きてきたなら、
そう感じるのは自然な反応だ。

それは欠陥ではなく、
習慣として身についた「心のクセ」だと捉えていい。


「休めない心」との付き合い方

① 「休むこと」に、意識的に許可を出す

いきなり完全に力を抜くのは難しい。

だからこそ、

  • この午前中は休んでいい
  • この1時間は何もしない時間でいい
  • この週末はノルマゼロで過ごしていい

と、自分に「言葉で許可」を出してみる。

なんとなくダラダラ → 罪悪感が出やすい。
意識して選んだ休み → 罪悪感が少し薄れやすい。

② 「何もしない時間」をタスク化する

矛盾しているようで、意外と効く方法。

  • 何もしないで散歩する
  • コーヒーを飲みながらぼーっとする
  • 公園で空を眺める

これを、そのまま手帳やToDoに書く。

10:00〜11:00 何もしない散歩
15:00〜15:30 コーヒー休憩(ぼーっとする)
  

すると、「何もしていない時間」が、
サボりではなく「今日のタスクの1つ」に変わる。

③ 1日の「上限」を決める

FIRE後も、やろうと思えばタスクはいくらでも作れる。

そこで、

  • 今日はタスク3つまで
  • 午前中に1〜2個やったら、午後はフリー
  • 集中時間は1〜2時間まで

など、「やることの上限」を決めてしまう。

上限を決めることで、
それ以上やらない自分を責めにくくなる。

④ 評価軸を「成果」から「状態」に少しずつずらす

会社モードの評価軸は、

  • いくら稼いだか
  • どんな成果を出したか
  • どれだけ忙しかったか

になりがちだ。

FIRE後は、少しずつ、

  • 今日はよく眠れたか
  • よく笑えたか
  • 家族と穏やかに過ごせたか
  • 心と体の調子はどうか

といった「状態ベースの評価軸」を混ぜていく。

毎日でなくていいので、
その日よかったことを3つ書く、
自分を褒められるポイントを1つ見つける。

そんな小さな習慣が、
「成果だけで自分を測るクセ」を少しずつ弱めてくれる。

⑤ 小さな「役割」を少しだけ持っておく

完全に役割ゼロになると、

このままで本当にいいのか?

という不安が強く出やすい。

そこで、

  • 家族の中での役割
  • 趣味サークルでの役割
  • 小さなコミュニティでの役割
  • ブログや発信での役割

など、「小さな単位の役割」を少しだけ持っておくと、バランスが取りやすい。

ポイントは、大きな責任ではなく、
いてくれるとちょっと助かる、くらいの役割にしておくこと。


僕の感覚

FIRE後の「自由なのに落ち着かない」は、
自由に慣れるためのリハビリ期間みたいなもの。

何十年もかけて身についた「働きグセ」や、
「成果を出していないと不安」というOSは、
数カ月・数年で完全には消えない。

だから、

あ、自分はまだ会社員モードのOSで動いているな。

と気づけた時点で、大きく前進している。

あとは、自分を責めずに、
休む練習を少しずつ重ねていけばいい。

「休む能力」も、筋トレのように育てていくもの。


まとめ

  • FIRE後、「自由なのに落ち着かない」はよくある
  • 原因は、成果主義モードや「働いていない=サボり」思考の残り香
  • それは欠陥ではなく、長年の習慣としての心のクセ
  • 「休む時間」を意識的に選び、タスク化すると罪悪感が減る
  • 1日の「やることの上限」を決めると、やらない自分を責めにくい
  • 評価軸を「成果」だけでなく「状態」にも広げていく
  • 完全ゼロではなく、小さな役割を少しだけ持っておくと心が安定しやすい

次回は、「FIRE後、周りと話が合わなくなってきた問題」をテーマに、
同世代との時間軸のズレや、人間関係の距離感の取り方について整理する予定。

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30代子持ち。夫婦でメーカー勤務。転職1回。FIREしたい。アイコンはタワシさん(https://x.com/tawashi3333)に描いていただきました。
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