前回の記事では、
FIREには「全員共通の正解」はない。
だからこそ「自分版ルールブック」を持つことが大事。
コンパス(価値観)・ルール(判断基準)・チェックリスト(点検)で整えよう。
という話をした。
ここまで来ると、数字やルールはかなり整ってきているはずだ。
それでも、
ルールも数字もあるのに、いまいち“燃料”が続かない…。
たまに「何のためにやってるんだっけ?」となる。
という感覚が出てくることがある。
この記事では、FIRE計画を「自分の物語」として書き出すことで、
ブレたときに戻れる“原点”を作る方法を整理する。
結論:FIRE計画は「計算と物語」をセットにした瞬間、急に強くなる
いくら必要か(数字)
どう運用するか(ルール)
どんな物語を生きたいのか(ストーリー)
この3つが揃うと、多少ぶれても「戻る場所」ができる。
なぜ「物語」にしておくとブレにくくなるのか?
① 人は「数字」より「ストーリー」で動く
- 4%ルール
- シミュレーション結果
- グラフや表
こうしたものは頭には響くが、日常の行動を左右するのは、
「こんな朝を過ごしたい」「子どもが◯歳のとき、こうしていたい」といった物語寄りのイメージだ。
② 迷ったときに「物語」がコンパスになる
転職・働き方の変更・新しい投資など、選択のたびに、
この選択は、自分のFIREストーリーに合っているか?
と問えるようになると、相場のノイズや周囲の声に振り回されにくくなる。
③ 家族との共有にも使いやすい
数字とグラフだけでは、家族はイメージしづらい。
「どんな朝を過ごしたいか」「子どもが中学生のころどうありたいか」など、ストーリーで話せると、
価値観のすり合わせがぐっとやりやすくなる。
「FIREストーリー」を書くときのシンプルな型
ノート1ページ、メモアプリ1画面でOK。
第一章:「いま」の自分を書く
現時点の“主人公としての自分”を、主観ベースで書く。
- 年齢・家族構成
- いまの仕事・働き方
- いまの生活で「嬉しいこと」「しんどいこと」
例:
30代後半・共働き・子ども2人。
平日の朝は常にバタバタ。仕事は嫌いじゃないけれど、
「この働き方をあと20年続けるのはきつい」と感じている。
家族との時間は好きだが、平日は「家事と寝かしつけで終わっている」感覚がある。
「客観的な正しさ」よりも、「自分がどう感じているか」を優先して書いてみる。
第二章:「こんな毎日になったら嬉しい」を書く
次に、FIRE後・セミFIRE後のイメージを、非日常ではなく「普段の1日」として描く。
- 理想の1日の流れ
- 平日の朝〜夜の過ごし方
- 月〜年単位で大事にしたいイベント
例:
朝、7時すぎに家族でゆっくり起きる。
子どもたちを送り出したら、午前中は自分の勉強や執筆時間。
午後は2〜3時間だけ在宅の仕事。
夕方以降は、子どもと公園や習い事、家族でごはん。
年に1〜2回、家族旅行。
土日は「どこにも行かないで家でゴロゴロ」も選択肢にできる。
派手な目標より、「こうだったらいいな」と思えるふつうの1日を書いてみる。
第三章:「その物語のために、何を整えるか」を書く
第二章の物語を実現するために必要な要素を整理する。
- お金:年間生活費、ミニマムライン
- 仕事:フルタイムからセミFIRE的な働き方へのシフト
- 家族:働き方・住む場所・教育費のイメージ共有
- 場所:通勤前提の場所から、暮らしやすさ重視の場所を検討
- 健康:運動・睡眠・メンタルのミニマム設計
前回作った「FIREルールブック」とリンクさせて書くと、
物語(なりたい日常)とルール(そのための原則)が噛み合ってくる。
第四章:「途中で揺れたときに読み返す一言」を書く
最後に、迷ったときに自分へ投げかけたい一言を残しておく。
例:
- 誰かの正解じゃなくて、“うちの物語”に合う選択をする。
- 完全FIREより、「家族が笑っている時間」を優先する。
- 焦って資産を増やすより、今日の暮らしをちゃんと整える。
手帳や日記の最初のページ、スマホのメモに書いておくと、いつでも原点に戻りやすい。
物語を「現実の行動」に落とすミニワーク
ストーリーを書くだけで終わらせず、
小さな行動にまで落としておくと、FIREは「すでに始まっているプロセス」になっていく。
ステップ1:理想の1日から「いまでも真似できる1つ」を探す
例:
- 平日の夜、15分だけ「家族で何もしない時間」を作る
- 朝の10分を「SNSではなく読書」に変える
- 月に1回だけ、仕事帰りに1人カフェ時間を入れる
ステップ2:来週からやってみると決める
完璧は目指さず、「一度やってみる」くらいの軽さで十分。
ステップ3:やってみてどう感じたかを一言メモする
「FIRE後にやりたいこと」を、未来に全部預けるのではなく、
少しずつ“いま”に持ってくるイメージ。
僕の感覚
FIRE計画は「エクセル」と「物語」が両輪になったとき、急に強くなる。
エクセルだけのFIREは、数字はきれいでも心がついてこない。
物語だけのFIREは、ワクワクはするけれど具体的な行動に落ちづらい。
その間をつなぐのが、「マイルール(前回)」と「ストーリー化(今回)」だと思っている。
この物語を生きたいから、
だからこの数字とルールで進む。
そんな順番でFIREを考えられるようになると、
周囲の批判や相場のノイズに振り回されにくくなる。
まとめ
- 人は「数字」より「物語」で動くので、FIRE計画もストーリー化しておくと強い
- FIREストーリーは「いま・理想の1日・整えること・一言メッセージ」の4章構成が書きやすい
- 書いた物語から「いまでも少し真似できる行動」を1つ選んで試してみる
- エクセル(数字)と物語(ストーリー)がつながったとき、FIREは“遠い夢”から“現実のプロジェクト”になる
次回は、「FIRE計画の“振り返り日記”のつけ方」をテーマに、
3行で続く「お金・時間・心」のログの残し方を整理していく予定。
コメント