前回の記事では、
FIRE計画を「自分の物語」として書き出し、
数字とストーリーをつなげるとブレにくくなる
という話をした。
物語を書いたことで、
「どんな人生を生きたいか」は見えてきた人も多いと思う。
ここから先、じわじわ効いてくるのが、
ちゃんと進めているのか?
最近、FIREから遠ざかっていないか?
という「振り返り」の視点だ。
ただ、
- 家計簿は続かない
- 日記も三日坊主
- 毎日のログなんてとてもムリ
という人も多いはず。
この記事では、1日3行で続けられるFIRE振り返り日記として、
「お金・時間・心」のログのつけ方と、続けるコツを整理する。
結論:FIREの振り返りは「3行でいいから続ける」が正解
お金:今日はどんなお金の動きがあったか
時間:今日は何に時間を使ったか
心:今日はどんな気分だったか
この3つを一言ずつメモしておくだけで、
- 「ちゃんと進んでいる」実感が持てる
- ズレ始めたときに早めに気づける
- モチベーションの波に振り回されにくくなる
なぜ「振り返り日記」がFIREに効くのか?
① 「進んでいるのか?」が感覚だけにならない
FIREはどうしても長期戦。日々の変化は小さいので、
なんか全然進んでいない気がする…
と感じやすい。
でも、
- 先月より現金クッションが少し増えていた
- 仕事時間を少し減らせていた
- 気分ログが以前より安定してきた
という記録があるだけで、「ちゃんと進んでいる」と確認できる。
② 「どこからズレたか」が見える
FIREを続けていると、ほぼ確実に「崩れやすい時期」が来る。
- 急に支出が増えた
- 投資方針がブレ始めた
- 仕事や人間関係のストレスが爆増した
このとき、
- いつからズレ始めたのか
- お金・時間・心のどこから崩れたのか
が分かると、立て直しが早い。
3行ログを見返すことで、
この時期から残業が増えて、その後に支出も増えているな…
といった“因果のヒント”が見えやすくなる。
③ 気分だけに振り回されなくなる
「今日は不安」「今日はやる気ゼロ」といった気分の波は避けられない。
しかし記録を見返すと、
- 「不安」と書いた日でも、資産はちゃんと増えていた
- 「やる気ゼロ」と書いた週でも、家計は守れていた
という事実が見える。
気分はブレてOK。
でも行動と積み重ねはちゃんとしていた。
と確認できると、感情に飲み込まれにくくなる。
1日3行でOKな「FIRE振り返り日記」テンプレ
ノートでもメモアプリでもいいので、1日3行だけ書いてみる。
行1:お金ログ(Money)
今日、お金はどう動いた?
書き方の例:
- 「食費1,200円+カフェ400円。特別な出費なし」
- 「楽天VTIに1万円積み立て」
- 「子どもの靴+習い事で8,000円。イベント支出」
- 「残業代が入った。特に増やさず通常どおり積立」
ポイント:
- 正確な家計簿じゃなくていい
- 大きな支出・積立が分かればOK
- 支出ゼロの日は「特に支出なし」と書くだけでもOK
行2:時間ログ(Time)
今日、時間はどこに流れた?
書き方の例:
- 「仕事10h。帰宅後は子どもと30分遊び、あとは家事」
- 「午前テレワーク、午後有休。2h本を読めた」
- 「休日。家族で公園2h+ショッピング。自分時間はほぼなし」
ポイント:
- ざっくりでOK(◯時間きっちりでなくてよい)
- 仕事/家族/自分のどこに時間を使ったかが分かれば十分
- 「何もできなかった日」も「疲れて寝ていた」と正直に書く
行3:心ログ(Mind)
今日の気分・心の状態は?
書き方の例:
- 「満足度:7/10。不安:2/10。子どもとゆっくり過ごせてよかった」
- 「満足度:3/10。不安:7/10。仕事でトラブル続き。投資どころじゃない」
- 「満足度:6/10。FIREのことを少し勉強できて、先が楽しみになってきた」
ポイント:
- 数字+一言のセットが続けやすい
- 理由を短くでも書いておくと、後で見返しやすい
- ネガティブでもOK。むしろ遠慮なく書いた方が価値がある
続けるコツ:毎日じゃなくていい
① 「毎日書く」を目標にしない
FIREは長期戦。ログも「長く続くこと」が一番の価値だ。
毎日書いて3日で挫折するより、週3〜4日を1年続けた方が圧倒的に意味がある。
おすすめのゆるさ:
- 平日は「書ける日だけ」でOK
- 週末に、その週のどこか1日分だけまとめて書くのもアリ
② 書く場所を固定する
ノートなら「この1冊だけ」、スマホなら「このメモページだけ」と決めておくと迷わない。
書くツールや場所で悩み始めると、たいてい続かなくなる。
③ 「書けなかった日」を責めない
空白の日があってもOK。むしろ、
- 何も書いていない時期が続いている
- その前後のログに「仕事が激務」「体調不良」と書いてある
というパターンが分かれば、それだけで十分意味がある。
書けていない自分を責めるのではなく、
書けない時期がどんな状態かを把握する材料にする。
月1・3か月に一度の「ゆるい振り返り」
月に1回だけやること(10〜15分)
- お金ログ:支出が多かった週と、そのときの心ログをセットで見る
- 時間ログ:仕事が詰まりすぎていた週と、家族・自分時間の減り方を見る
- 心ログ:満足度が高かった日の共通点、不安が重かった日の共通点を見る
それを眺めながら、
- 「このパターンは減らしたい」
- 「このパターンはもっと増やしたい」
を1つずつ決めるだけで十分だ。
3か月に1回やること(20〜30分)
過去3か月分のログをざっと見返しながら、自分にこう問う。
3か月前の自分より、「お金・時間・心」のどれか1つでも少しマシになっているか?
- なっていれば:そのパターンを「うちの勝ちパターン」として意識的に増やす
- なっていなければ:全部変えようとせず、「1つだけ変えたいこと」を決める
家族と共有するなら、どこまで見せるか?
FIREは家族プロジェクトになりやすいので、ログを少し共有するのもアリだ。
共有の例
- 心ログは個人用にして、お金ログと時間ログだけ共有する
- 月1回、「今月はここが大変で、ここがよかったね」と話すネタにする
- 将来、子どもが大きくなったら、一部だけ見せて「こうやって家計と人生を考えていた」と伝える
大事なのは、
ログを「監視ツール」にしないこと。
責める材料ではなく、
「どうしたら、うちの物語がもっと良くなるか?」を一緒に考える材料として使う。
僕の感覚
FIREそのものよりも、FIRE過程の「ログの残り方」が、人生の厚みを決める。
資産がいくら増えたか、だけでなく、
- どんな時期に、何を大事にしていたか
- どんなタイミングで、働き方や住む場所を変えたか
- どんな悩みを抱えながら、それでも進んでいたか
こうした記録が残っていると、FIREは「ただのゴール」ではなく、
自分と家族の物語としてのプロジェクト
になっていく。
まとめ
- FIREは長期戦なので、「3行でいいから続くログ」が強い
- 1日3行テンプレ:お金ログ・時間ログ・心ログ
- 毎日じゃなくていい。週3〜4日や週末だけでも十分意味がある
- 月1・3か月ごとのゆるい振り返りで、「ズレ」と「調子のいいパターン」が見える
- 家族共有するなら、責める材料ではなく「うちの物語を良くする相談材料」として使う
次回は、「FIRE計画に“遊び枠”を入れる」をテーマに、
ムダに見える支出や時間が、むしろ長期戦の燃料になるという視点を整理していく予定。
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