前回の記事では、FIREに必要な金額は
年間生活費 × 25
という話をした。
ただ、ここで多くの人が次に思うのは、たぶんこれだと思う。
で、その「年間生活費」って、どうやって決めるの?
僕もここで一度つまずいた。
家計簿は一応つけている。
でも、
- これは本当に必要な支出なのか
- FIRE後も同じだけかかるのか
- 削ろうと思えば削れるのか
このあたりが、かなり曖昧だった。
この記事では、
- FIRE計算に使う「生活費」の考え方
- 今の支出をどう分解すればいいか
- 完璧じゃなくてもOKな理由
を、できるだけシンプルに整理する。
細かい家計管理の話ではない。
「FIREのための生活費」にフォーカスする。
目次
結論:生活費は「3つ」に分けて考える
いきなり結論を書くと、FIRE用の生活費は、こう分けるのが一番ラクだと思っている。
- 生きるために必要な支出
- 生活を快適にする支出
- あったら嬉しい支出
全部まとめて考えると苦しくなる。
だから、まずは分解する。
① 生きるために必要な支出(最低ライン)
これは削りすぎると人生が壊れるゾーン。
- 住居費(最低限)
- 食費(自炊ベース)
- 水道・光熱費
- 通信費
- 保険(最低限)
- 医療費(想定)
ここは「理想」ではなく、
現実的な最低ラインで考える。
② 生活を快適にする支出(現実ライン)
次に、これ。
- 外食
- 多少の趣味
- たまの旅行
- 子ども関連費(教育・習い事など)
- サブスク
多くの人の生活費は、実はこの②が一番大きい。
FIRE計算で大事なのは、
今と同じ水準で生きたいのか?
少し落としてもいいのか?
を、一度ちゃんと考えること。
③ あったら嬉しい支出(調整弁)
最後がこれ。
- 毎年の海外旅行
- 高価な趣味
- 車のグレードアップ
- 家のアップグレード
ここはFIRE後に増やしてもいい支出。
最初の計算では、思い切って削ってもいい。
超ざっくり計算例(僕がやったやり方)
僕が最初にやったのは、これだけ。
- 家計簿アプリで「去年1年の支出」を出す
- それを①②③に雑に分類
- 「①+②の下限」をFIRE用生活費にする
たとえば、こんな感じ。
年間支出:500万円
① 必須:300万円
② 快適:160万円
③ 贅沢:40万円
この場合、
FIRE用生活費 = 300 + 160 = 460万円
必要資産 = 460 × 25 = 1億1,500万円
正直、このくらい雑でいい。
完璧にやろうとしなくていい理由
ここでよくある罠が、
- 家計簿を完璧につけようとする
- 1円単位で最適化しようとする
- 結局疲れて何もしなくなる
という流れ。
FIRE計算は、
「方向を決めるためのもの」であって、
未来を正確に当てるためのものじゃない。
±10〜20%ズレても、正直問題ない。
僕の実感
生活費を分解してみて分かったのは、
意外と削れる部分と、
絶対に削りたくない部分は、ちゃんと分かれる
ということ。
ここが見えると、
- 投資の目標額
- 働き方の選択肢
- 「いつ辞められるか」の距離感
が一気にリアルになる。
まとめ:まずは「自分の最低限」を知る
- FIRE用の生活費は「3分割」で考えるとラク
- 最初はざっくりでいい
- 完璧な家計管理は不要
- 一番の収穫は「自分の最低限」が分かること
次回は、「生活費を下げるとFIREはどれだけ近づくのか?」をテーマに、
- 固定費の効き方
- 住宅・保険・通信の影響
- 生活満足度を下げずに削るコツ
を、数字で見ていく予定。
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