前回の記事では、
FIRE後の働き方
「働く」を選択できる自由
について整理した。
ここまで来ると、FIREはもう
「自分ひとりの人生の話」だけではなくなる。
特に、
- 家族と一緒に生きている人
- 子育て中の人
- これから家族を持つ人
にとって、FIREは
“家族全体の人生設計”に関わるテーマ になってくる。
今日はここを、できるだけ落ち着いて整理したい。
結論
FIREの本当の価値は「お金」そのものより、
その結果手に入る “時間と心の余裕をどう使えるか”。
FIREが家族に与える影響
① 家族の「時間密度」が変わる
FIREの一番大きな影響は、ここだと思っている。
- 一緒にいられる「量」が増える
- そして「質」が変わる
常に疲れている親ではなく、
ちゃんと余裕のある親でいられる。
「今、この瞬間にちゃんと向き合える時間」が増える。
これは、正直お金では買えない価値だと思っている。
② 子どもの「人生観」に影響する
FIREという生き方は、そのまま
「生き方は一つじゃないよ」
というメッセージになる。
- 働き方はいろいろあっていい
- お金=人生のゴールではない
- 自分の人生は、自分で選んでいい
これは、かなり大きな「教育効果」だと思っている。
③ 配偶者の人生選択の幅が広がる
- 働き方を調整しやすくなる
- キャリアの方向転換がしやすくなる
- 「安心して選べる状態」に近づく
FIREは、
「個人の自由」だけではなく、
家族全体の自由度 を上げる。
ただし、“きれいな話”だけではない
もちろん、良い話だけでは済まない。
① 家族がFIRE思想に共感するとは限らない
- もっとお金を使いたい
- もっと「普通」でいたい
- 社会的立場を失いたくない
こういう価値観も、ぜんぜん正しい。
② 子どもに「プレッシャー」を与える可能性
- 「あなたたちのためにFIREした」
- 「家族の幸せのためにこうしてる」
こういう“理想の家族像”を無意識に押し付けてしまう危険がある。
これは、かなり注意したいポイント。
③ 「家族=24時間一緒」が幸せとは限らない
- ずっと一緒が心地いい家庭
- 適度な距離が必要な家庭
どちらもある。
大事なのは「FIREを家族に押し付けない」こと
FIREに熱中しすぎると、
- 自分の価値観
- 自分の理想
- 自分の正解
を、家族にそのまま乗せたくなってしまう。
でも、FIREは「家族をコントロールするための道具」じゃない。
僕が思う“家族 × FIRE”の理想形
- 「家族のためにFIREする」ではなく、
「家族と一緒に考え続けるFIRE」 - 正解を押し付けない
- 価値観は変わり続ける前提で考える
- “みんなが笑える形”を探し続ける
そして子どもに伝えたいのは、
「FIREの正しさ」ではなく、
「人生は選んでいい」という感覚。
生き方にはバリエーションがある。
僕の感覚
僕は、FIREを「人生を軽くする装置」だと思っている。
- 親が少し楽になる
- 家庭に少し余裕が生まれる
- 子どもに「選べる未来」を見せられる
完璧じゃなくていい。
理想的じゃなくていい。
でも、「家族がちょっと楽になる」。
そのくらいの温度感が、僕はすごく好きだ。
まとめ
- FIREは家族の人生にも影響する
- 最大の価値は「時間」と「心の余裕」
- 子どもの人生観にも影響する
- ただし、押し付けは危険
- 正解を決めるより、「一緒に考え続ける」ことが大事
FIREは、“家族を幸せにする魔法”ではない。
でも、家族と人生を考え直すための、ひとつのきっかけにはなり得る。
次回予告(第20回)
次回は小休止として、
- ここまでの総まとめ
- FIREシリーズ前半のハイライト整理
を行う予定。
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