前回の記事では、
年齢によってFIRE戦略は変わる
という話をした。
ここまで来ると、次に出てくるのはもう
「お金の悩み」だけではなくなってくる。
- 周囲の目
- 人からの否定
- 自分のメンタル
みたいな、“人間の悩み” にシフトしていく段階だと思う。
FIREは、わりと高確率で批判される
いきなり現実的な話をすると、FIREはけっこうな確率で批判される。
典型的な言葉は、だいたいこんな感じ。
- 「働かないなんて甘え」
- 「社会の役に立たない」
- 「そんなの一部の成功者だけでしょ」
- 「家族に迷惑じゃないの?」
もはやテンプレレベルで、似たような言葉がぐるぐる回ってくる。
なぜ批判されるのか?
批判にも、それなりの「理由」がある。
理由① 「常識」から外れている
社会の標準ルートは、だいたいこんなイメージだ。
働く → 定年まで働く → 老後に休む
FIREは、これをまるっとひっくり返す考え方。
標準からズレるものには、
反発や違和感が起きるのはある意味で自然な反応だと思う。
理由② 「自分の人生」と向き合わされる
FIREという考え方は、
「じゃあ、自分はどう生きたいの?」
という問いを、相手の人生にも突きつけてしまう。
この問いがしんどい人ほど、
無意識のうちに攻撃的になりやすい。
理由③ 「理解できないもの」は怖い
シンプルに言うと、知らないものは怖い。
だから、
- よく分からないものを理解しようとするより
- 「そんなの無理」と否定してしまう方がラク
これも、人間の自然な防衛反応のひとつだと思う。
ここで大切な前提
批判されたり、否定的なことを言われると、
どうしても心が揺れる瞬間がある。
「やっぱり自分が間違ってるのかな…」
でも、ここで覚えておきたいのはこれだ。
価値観の「正解・不正解」は、
その人の人生の文脈によって変わる。
つまり、
「あなたに合っていない」= NG ではなく、
「その人には必要なかった」だけ
というケースがほとんど、ということ。
大事なのは「誰の人生を生きるか」
究極的には、FIREって
お金のテクニックの話ではなく、
「自分の人生をどう選ぶか」という話。
だから、質問はものすごくシンプルになる。
人生のハンドルを他人に渡すのか?
それとも、自分で握るのか?
批判は「他人の期待」。
人生は「自分の現実」。
ここを取り違えないために、
ときどき自分に問い直しておきたい問いだと思う。
ただし、「家族との価値観ギャップ」は別問題
ここまで「周囲との価値観の違い」の話をしてきたけれど、
一つだけ、別レイヤーで考えた方がいい相手がいる。
- ネットのおじさん → 無視でOK
- 上司の小言 → だいたいどうでもいい
- SNSの炎上コメント → ノーカウント
でも──
- 配偶者
- 子ども
- これからも一緒に生きていく人
ここは話がまったく別だ。
家族との価値観ギャップは、
「スルーすればいい」とは絶対に言えないテーマ。
ここは次の記事で、
じっくり腰を据えて整理していきたい。
僕の感覚
僕自身は、FIREは「賛成されること」を
目標にする必要はないと思っている。
- 全員に理解される生き方なんてない
- 全員に受け入れられる選択肢なんてない
だからこそ、
「理解されない勇気」も、
FIREの一部。
この感覚を持っておくだけで、
周囲の温度差との付き合い方はかなり楽になる。
まとめ
- FIREは、わりと高確率で批判される
- 理由は「常識から外れている」「人の防衛反応」など
- 価値観の正解・不正解は、その人の文脈で変わる
- 大事なのは「誰の人生を生きるか」という視点
- ただし、家族との価値観ギャップは別レイヤーで扱う
FIREは、“みんなに褒められるための選択”ではない。
自分の人生の舵を、自分で握るための選択だと思う。
次回予告(第13回)
次回は、
家族の理解をどう得るか?
FIREの話をどう切り出すか?
というテーマで、
家族の理解・対話・価値観の合わせ方を、より実践的に整理していく予定。
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