前回の記事では、必要資産を4%ルールをベースに
「現実で使える形」に落とす話を整理した。
ここまで来れば、次にやることはシンプルで、
じゃあ今の自分は、FIREのゴールに対して
“どの位置にいるのか?”
今日はここを整理していく。
結論
「今の現在位置」は、感覚ではなく数字で把握した方が、
びっくりするくらい楽になる。
① まず「今の総資産」を整理する
当たり前のようで、意外とちゃんと整理していない人が多い。
- 証券口座の資産
- 現金・預金
- つみたてNISA / iDeCo
- その他の投資
- 負債(住宅ローンなどがあれば)
ここで大事なのは、
- 見栄えのいい数字ではなく、現実の数字
- 「資産っぽいけど生活に使えないもの」は基本外す
- 税引き後ベースで見られるならなお良し
これで、
「いま自分がどこからスタートしているのか」
がはっきりする。
② 年間でどれくらい増えているかを見る
FIREで重要なのは、
「今いくらあるか?」だけじゃなく、
「1年ごとにどれくらい前進しているか?」。
ここを見る。
- 年間の貯蓄額
- 年間の投資額
- 資産全体の年間増加額(投資リターン含む)
年間+100万円の人と、+300万円の人と、+600万円の人では、
見える景色もスピード感もまったく違う。
③ このペースなら何年かかりそうか?を見てみる
ここまで分かれば、ざっくりでいいので、
「いまのペースなら、だいたい何年くらいか?」
を考えられる。
必要資産 − 現在資産 ÷ 年間の増加額 = 到達までのざっくり年数
ここで大事なのは「正確さ」じゃない。
未来を完璧に当てるためではなく、
「方向性」を持つため。
進捗メーターを持つと、メンタルが安定する
数字で現在位置を持てると、
- 焦りすぎなくなる
- 根拠のない不安が減る
- SNSで他人と比べにくくなる
- いま何をすべきかが見えやすくなる
逆に、
感覚だけで進めると、だいたい不安に飲まれる。
注意点:「この数字は固定ではない」
生活は動く。
- 生活費は変わる
- 収入も変わる
- 投資環境も変わる
- 家族や人生も変わる
だから、
現在位置は“定期的に更新するもの”。
目安としては、
- 年1回
- もしくは半年に1回
くらいで見直すのがちょうどいい。
「まだ遠い…」と感じた人へ
数字を出すと、
「思ったより遠い…」
って落ち込む人もいる。
でもそれは、
「現実が悪い」わけじゃなくて、
「現実が見えただけ」。
見えたということは、
- 調整できる
- 戦略を変えられる
- ちゃんと戦える
ということでもある。
僕の感覚
僕の感覚では、FIREは「未来の夢」ではなく、
“今と未来をつなぐプロジェクト”。
プロジェクトには必ず、
- 目標
- 現在位置
- 進捗
が必要。
だから、
現在位置を数字で持っている人ほど、
静かに、でも着実に前に進んでいく。
まとめ
- 今日は「現在位置を数値化する回」
- 総資産を整理する
- 年間どれだけ増えているかを見る
- ざっくり何年かかるか把握する
- 進捗メーターはメンタルを安定させる
- この数字は更新前提でOK
FIREは、
感覚より“現実で進めた方が”、むしろ楽になる。
次回は、
ここまで整理した3ステップを
「1枚のFIRE設計シート」にまとめる回へ進む予定。
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