これまでの記事で、
- 年間生活費を見える化し(第22回)
- 必要資産を現実的に考え(第23回)
- 現在位置を数値化した(第24回)
ここまで整理してきた。
今日は、その3つをバラバラの情報のままにしておかず、
いつでも見返せる「設計図」にまとめる回。
つまり、「FIRE設計シート」を作る回。
結論
FIREは、頭の中だけで抱え続けるとしんどい。
“紙1枚にまとめる”だけで、驚くほど迷いが減る。
まず、完成形はこんなイメージ
━━━━━━━━━━━━ FIRE設計シート(初期版) ━━━━━━━━━━━━ ■ 年間生活費 ・現在ライン:◯◯万円 ・最低限幸せライン:◯◯万円 ・快適ライン:◯◯万円 ■ 必要資産(目安) ・最低限ライン × 25倍:◯◯万円 ・快適ライン × 25倍:◯◯万円 ■ 現在位置 ・現在資産:◯◯万円 ・年間増加額(平均):◯◯万円 ・到達までの目安年数:◯年 ━━━━━━━━━━━━ メモ: ・考えたこと ・気づき ・不安点 ━━━━━━━━━━━━
こういう「1枚の設計書」を持てると、
- 迷わなくなる
- 他人と比較されにくくなる
- 進捗が追いやすくなる
FIREが“ふわっとした夢”から、
“現実的なプロジェクト”に変わる。
① 年間生活費ブロックを書く
まずは、ここ。
■ 年間生活費 ・現在ライン:◯◯万円 ・最低限幸せライン:◯◯万円 ・快適ライン:◯◯万円
ポイントは、
- 月ではなく「年」で考えること
- 完璧じゃなくていいこと
- ただの「理想」ではなく「現実寄り」であること
ここがFIREの“人生の土台”になる。
② 必要資産ブロックを書く
■ 必要資産(目安) ・最低限ライン × 25倍:◯◯万円 ・快適ライン × 25倍:◯◯万円
ここで大事なのは、
- 1つの数字に固定しないこと
- “幅”を持ったゴールを設定すること
どこを狙いたいのか、
自分の中での「レンジ」が見えるだけでも全然違う。
③ 現在位置ブロックを書く
■ 現在位置 ・現在資産:◯◯万円 ・年間増加額(平均):◯◯万円 ・このペースなら到達まで◯年くらい
これを書くことで、
- 進捗が見える
- 焦りが減る
- 「今の努力が効いている感覚」が持てる
ここは正確さより、
「方向性が見えること」の方が大事。
“1枚にまとめる”ことの意味
ただ計算して「なんとなく分かった」で終わるのと、
1枚にまとめて“自分の設計図として持つ”のとでは、
正直まったく別物だと思っている。
1枚にまとまった設計図があると──
- 判断がブレにくくなる
- SNSの派手な情報に振り回されにくくなる
- 「自分の基準」で物事を考えられるようになる
つまり、
FIREが「抽象概念」ではなく、
「自分の人生計画」に変わる瞬間。
このシートは「固定」ではない
すごく大事なのがここ。
このシートは、
一度作って終わりの“完成版”ではない。
人生は動く。
- 生活費が変わる
- 仕事が変わる
- 家族が増える・減る
- 価値観も変わる
だから、
FIRE計画も「更新する前提」でいい。
目安としては、
- 年に1回
- もしくは半年に1回
くらい見直すのがちょうどいい。
完璧じゃなくていい
FIRE設計シートを作ろうとすると、
- 正確に出さないといけない気がする
- きれいにまとめないとダメな気がする
- ちゃんとしていないと意味がない気がする
……となりがちだけど、
まったくそんな必要はない。
大事なのは、
「自分が理解できる」こと。
- ラフでもいい
- 手書きでもいい
- ノートでもExcelでもいい
それで十分役割を果たす。
僕の感覚
僕の感覚では、FIRE設計シートは、
未来を固定する“契約書”ではなく、
安心して進むための“地図”みたいなもの。
進む方向が分かって、
今どこにいるのかも分かって、
迷ったら戻れる。
そういう「精神的な安心感」をくれる存在だと思っている。
まとめ
- 今日は「FIRE設計シート」を作る回だった
- 生活費・必要資産・現在位置を1枚にまとめる
- 完璧でなくていい
- 更新する前提でOK
FIREは、
頭の中だけで考えていると重くなる。
でも“紙の世界”に出てくると、急に現実になる。
次回は、
「FIREシミュレーションの罠」
どこまでやれば十分?
やりすぎると逆に不安になる理由は?
そのあたりを整理していく予定。
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