2019年8月11日(日)、パシフィコ横浜で韓国女性ユニットであるMAMAMOO(ママム)のライブが開催されました。
そこで前代未聞の事件が発生。
「無いはずの席」が販売されており、最前列のチケットを持った人たちが数十人、会場に座れなかったのです。
結果的には、全ての観客が1列ずつ後ろにずれて、なんとかライブ開始に漕ぎつけましたが、ライブ開始が1時間遅れました。
その影響で、地方から来た人は終電や夜行バスに間に合わず、ライブ途中で帰らざるを得ない人もいたようです。
チケットが取れなかった熱心なファンの方には申し訳ありませんが、私は妻に誘われて少し予習した程度でママムのライブに来てしまいました。
さらに会場から近くに宿を取っていましたし、席も1階席の真ん中から少し後ろくらいでした。
ですので私は、トラブルが起きても自分自身が特に不利益を被るわけでもなかったので感情的にならずに済みました。
しかし、ママムのライブを長いこと楽しみにされていた方や、フルで楽しめなかった方、最前列と思ったのに1列下げられた方や、なにより自分の席が無くて1時間も待たされた被害者の方々の気持ちを考えると、残念極まりありません。
ネット上でもライブに行かれた様々な方が意見を出されていますが、私も思うところを記録しておきたいと思います。
記載している内容は、私自身が会場で知った、感じたことや、ネットで後追いで把握した内容ですので、必ずしも事実であるとは限りません。
(何度も申し訳ありませんが、)熱心なファンでない、しかし、ライブを楽しみに来た一個人の立場から感じたことを書かせていただきます。
MAMAMOOとは?
韓国の女性4人組ユニットです。
MAMAMOO JAPAN OFFICIAL FANCLUB「MOOMOO JAPAN」
個人的にはアイドル色や妖艶さを売りにしていた(?)これまでの韓国ユニットに対して、歌やパフォーマンスのカッコよさが際立っている気がします。
下のgogobebeは今回のライブでも歌われていて、めちゃくちゃかっこよかったです。
[MV] 마마무(MAMAMOO) – 고고베베(gogobebe)
現場から見た今回の経緯
18時開演のため、17時20分頃から会場へ入る列に並び、17時40分頃自分の席を見つけて待機していました。
私は妻と2人で、1階の比較的後方(前から数えて3分の2くらいのところ)、真ん中付近の席でした。
暑い中歩いてきたので少し疲れてしまい、私は少しだけ自席で寝てしまいました。
気づくと18時を少し回っており、開園時間を過ぎていましたが、ライブ経験の少ない私はそんなものなのかなぁ、くらいに思っていました。
今思えば、会場の左前方に10数人のお客さんらしき人とスタッフが立っていましたが、特に気に留めていませんでした。
他のお客さんも、少なくとも私たちの周囲のお客さんも、この時点ではあまり不満の声は挙げていなかったと思います。
18時30分くらいになって、やっと男性の声でアナウンスが入りました。
正確には覚えていませんが、要約すると、
「会場設営上潰している席を手違いで販売してしまったせいで、座れないお客様がいらっしゃいます。対応を協議しているのでしばらくお待ちください。」
という内容だったと思います。
ここで一旦会場が騒然となりました。
私のうしろの高校生も「ふざけんなよ」と少し声を荒げていました。
開園時間を30分近く過ぎた時点でやっとアナウンスを入れる運営の不誠実さに、不信感が噴出していたように思います。
しかもこれからどうなるかもわからず、ライブ自体がきちんと開催されるか不安を口にする方もいました。
それから更に10分程度待たされた時点で再度男性が登壇。
「対応を協議したところ、すべてのお客様に列を1つずつ後ろにずれて頂きたいと思います。ご協力をお願いします。」といった旨のアナウンスがなされました。
再び騒然とする会場。
個人的には、すべてのお客さんを動かす力技に出たことが少し意外でした。
席がなかった方々に返金対応、2階の横の特別席みたいなところに通す、とかが関の山かなと思っていました。
しかし、お客様全員に一定の納得感を与える(一部の方のみに痛みを味合わせない)にはこれしかないような気がしました。
少なくとも私は、この対応で絶望的な気持ちになる方が少しでも減ると思いましたし、無理なく対応できる範囲なので、妥当な判断だと思いました。
(ただし判断までの時間がかかりすぎて、その観点では0点に近い)
しかしここで非常に安心したのは、ほとんどのお客さんがすぐに席を立ちあがって移動の準備をしたことです。
文句を言ってゴネだすお客さんが出るんじゃないか、と思ったのですが、みんなほんとに大人だなと思いました。
色々と疑問や不満に思うことがそれぞれ渦巻いていたと思いますが、MAMAMOOのライブを早く楽しみたいという思いがあったのだと想像します。
そして、客層自体も若く、女性が多いこともあって、柔軟に対応してくださる方が多かったのが幸いしたと感じました。
偏見かもしれませんが、これが例えばプロ野球の試合で同じことが起きた場合、おじさんたちがみんなすぐに対応してくれたか、と考えると、客層に救われたのがわかると思います…。
1階席の最終列の方々が2階に通され、順次席移動が完了。
実際に席移動が始まって5分程度で移動完了したように感じました。みなさんの対応力に感謝。
そして会場が落ち着いて、19時頃になったときオープニングが流れ始め、ライブが1時間遅れでやっと開始することになりました。
他の方の反応
以上はあくまで私の席から見た、私の見え方でしたので、他の方の状況を共有します。
次の記事は、席がなかった当事者の方の記事です。
裏で何が起きていたのか、貴重な話です。
運営側の対応、特に事前に説明なく、実際に会場入りしてから端っこに追いやられたところに、運営の稚拙さが出ている気がします。
開催者からの謝罪文公開
ライブ翌日である8月12日に運営元であるK-Fes実行委員会からの謝罪文が公開されました。
今回の不手際は全てK-Fesの企画・運営元であるK-Fes実行委員会によるものであり、アーティスト所属事務所、主催、チケット販売会社、公演問合せ窓口等の各社様に非がないことをお伝えさせて頂きます。
責任の所在を明らかにしたのはよかったのですが、具体性に欠けていて、もう少し何が起きたのかを明らかにしてほしいというのが感想です。
本件に関するお問合せは下記までお願いいたします。
K-Fes実行委員会
info@k-fes.net
と連絡先も公開されていますので、詳細はこちらに、ということでしょうか。
問題点まとめ
1.そもそも設置していない席を販売するというあり得ないミス
2.(運営側がいつ気づいたかは明らかではありませんが、)ライブ当日になっても納得のいく対応策を用意していなかった
3.ライブ時間が遅れていることに関して、事情の説明が遅すぎる
4.対応の決定が遅すぎる。ライブの時間を削っている意識が無さ過ぎる。
運営自体に問題点は多々ありましたが、MAMAMOOのパフォーマンス自体は素晴らしく、とても満足いくものでした。
2時間強が本当にあっという間で、「えっ、もう終わるの?」と思うくらい、一瞬で過ぎ去りました。
MAMAMOOの歌唱力、パフォーマンス力、人柄に魅了され、沼に足を踏み込み始めています。
MAMAMOOが素晴らしかっただけに、運営の拙さが惜しくてなりません。
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