仕事をしている人にとって、毎日が問題解決の連続ですよね。
しかし日々頭をフル回転させているつもりでも、本当にこれって正しいの?と不安になったり、なんかよくわからないけど闇雲に考えて行動しているだけ、という方もいると思います。
そんな時に身に着けるべきなのは、「問題解決のための、具体的な思考法や方法論」です。
それぞれのスポーツに良しとされる型やフォームがあるように、問題解決にも基本的な型があります。
今回はそんな、問題解決の型を身に着けるために僕が超絶おすすめする3冊をご紹介します。
特に社会人になって日が浅い方や、仕事がうまくいかないなと悩んでいる方に特におすすめです。
- 入門書:問題解決の全体感を素早く掴む!『世界一やさしい問題解決の授業』
- 基本書:問題解決のコアを繰り返し学ぶのに最適!『問題解決プロフェッショナル「思考と技術」新版』
- 問題演習:ひたすらケーススタディして思考回路を叩き込む!『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート』
- まとめ :この3冊を身体に染み込ませれば怖いものなし。繰り返し読んで自らの血肉にしましょう。
入門書:問題解決の全体感を素早く掴む!『世界一やさしい問題解決の授業』
まずおすすめするのがこの本です。
問題解決と聞くとなにやら難しそうな印象を受けますよね。
しかしこの本は、マッキンゼー出身の著者がとにかくやさしい言葉選びと身近な話題で、問題解決の全体像をつかませてくれます。
本書のなかでは、中学生バンド「キノコLovers」が、なかなかお客さんが集まらなくて困っているなかで、1か月後のコンサートにたくさんの人を集めて体育館を埋め尽くそうとします。
「キノコLovers」の行動に沿って問題解決の手法を解説していくので、物語でも読んでいるような気持ちで自然と、問題の原因を見極め、打ち手を考えるプロセスを理解することができます。
物語形式で小難しい用語も出てこないので、初めて問題解決について学ぶ方にもとっつきやすく、最初の1冊に最適な本です。
僕自身は他の問題解決の本や、2冊目におすすめする本を先に読んでいたのですが、理解が追い付いていない点や多く、断片的な知識だけが積もっている感覚がありました。
そんな時にこの本を読み、これまでの知識が有機的に結びついて一気に視界が開けました。
まずこの本で全体感をつかみ、ほかの本でより詳しく学ぶという使い方が個人的なおすすめです。
更に個人的には、今会社の後輩や仕事で悩んでいる人に何か1冊プレゼントするとしたら、間違いなくこの本を選びます。
全体で118ページと薄く、さらっと読めるので気軽な気持ちで読んでもらえそうなのに、あまりにも有益だからです。
基本書:問題解決のコアを繰り返し学ぶのに最適!『問題解決プロフェッショナル「思考と技術」新版』
もし、「問題解決の本を1冊だけあげろ」と言われたら、 僕は必ずこの本をあげます。
ボスコン出身コンサルタント・作家の山口周さんが、
”数多くの「マッキンゼー流~」が出版されたが、本書を読んでおけば、他は読む必要がない。”
と断言するほどの内容。
少し堅めの内容でカッチリしているので、大学生~社会人の方向けで読み応えはばっちりです。
僕はわからないことや迷ったことがあればこの本に戻り繰り返し読み込むようにしており、まさにバイブルとして使用しています。
内容としては、
①問題解決の基本となる思考法(ゼロベース思考と仮設思考)
②問題解決の基本となる要素技術(MECE※、ロジックツリー)
※モレなくダブリなくという意味
③問題解決の全体の流れ
④実践した実際のケース
という流れで構成されており、要素と全体のバランスが非常にいいです。
ゆえに基本書として何度も読み返したり、他の本で学んだことがどういう位置づけの内容なのかを確認するのに適しています。
僕のなかでは、この本で問題解決の木の幹を立て、他の問題解決の本で枝葉を豊かにしていく、というイメージで本書を使用しています。
本書では基本中の基本であるMECE(ミッシー)やロジックツリーなどの技術について学べるのはもちろんですが、特に1章の思考編は繰り返し読むたびに発見があり、迷ったときの糸口を見つけるのに非常に助けられています。
何冊も読む時間なんてねーよ、という方には、何も言わずこの本だけ読んでいただきたいです。
問題演習:ひたすらケーススタディして思考回路を叩き込む!『東大生が書いた 問題を解く力を鍛えるケース問題ノート』
問題解決の手法を学んだはいいけど、実際にどうやって使っていけばいいかわからない!という人のために、この本をおすすめします。
知識として手法を知っている状態と、手段として使いこなせる状態には大きく差があると思います。
その橋渡しをするのが本書です。
コンサル会社の入社試験で用いられた問題を利用して、思考力を高めるという趣旨の本ですが、これが実践までのつなぎとして非常に優秀なのです。
知っている手法を実際の問題解決に適用していく経験を、本書の18個の解説付き問題で積むことができます。
さらに、知っておくと便利なフレームワーク(考え方の切り口)50選と、さらに向上心のある人のためにケース問題を210個掲載しています。
1個1個を丁寧に考えながら数をこなしていくと、型にそって考えることに慣れ、実際の仕事などで問題が発生した場合に対応が早くできるようになります。
脳内に問題解決の思考回路を作り、実践に備えるイメージですね。
この本はもともと入社試験対策ということもあり、大学生にとっても刺激になるのではないでしょうか。単純に頭の体操としてもとても面白いので、ぜひ格闘してみてください。
まとめ :この3冊を身体に染み込ませれば怖いものなし。繰り返し読んで自らの血肉にしましょう。
この3冊は何度でも読んだり、問題を解いたりする価値のある本だと思います。
僕自身が、この3冊と出会ってから、仕事を行ううえや、私生活の中でも、解決策を考えるのが早くなったり、芯を食った解決策を出せるようになってきた実感があります。
なにより、一定の型、あるいはパターンを身に着けたことで自信がつき、初見の問題にも物怖じしなくなったことが一番のメリットでした。
型、パターンを複数持っていると、初見の問題に対しても既視感が出てきます。あ、この前見たあのパターンで解決できそうだな、などと解決への”あたり”をつけるのが早くなるのです。
仕事だけでなく私生活の中の課題(貯金を100万円貯めたい、ダイエットしたい、など)に取り組むうえでも問題解決の手法は使えます。
高校生や大学生も早い段階で一度問題解決について学んでおくと、一気に視野の解像度が上がるので、是非読んでみてください。
この3冊が少しでも皆さんの仕事や生活の役にたてば幸いです。
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